遅延した相手から「督促状」が届くというのは
関西のある政令市のホームページ内「報道発表資料」を見ていたときの違和感、皆さんはどう感じますか。
その内容は、その市のある市税事務所において、市民税・府民税納税通知書兼税額変更(決定)通知書及び納付書の未送付が判明したことの説明に関するもの。本来市民に送付すべき納税通知書を職員が他の資料に紛れ込ませてしまっことで、送付したものと思いこみ、失念してしまったことが原因とのことです。
理由はともかく、市職員であっても一人一人の仕事にパーフェクトを求めることは現実的には難しいこと。そのためダブルチェックや複数人による読み合わせなどを行ってミスを防ぎます。今回の納税通知書の発送に関してどのようなチェック体制になっているかという問題はありますが、気になったことはこのページに書かれていた以下のくだりです。
「なお、税額変更等の決議、本市税務事務システムへの入力及び税額計算処理は正しく行っているため、増額となったxx件のうち、その後の処理により送付した督促状等によってxx件、xxx,xxx円は納付いただいており、x件、xx,xxx円が未納の状態となっています」(ホームページより一部抜粋し、数字に加工を加えました)
この文章、何か違和感を感じませんか? そう、「督促状」という言葉です。督促状とは、税法上では租税が期限までに納付されない場合に、その納付を催告する行為とされています。今回、その納付に必要な納税通知書の送付を誤ったのは行政側のミス、であるのに督促というのはいかがなものでしょうか。もし、自分宛て遅れた納税通知書と督促状が届いたら、お詫びに関する書面が入っていたとしてもあまりいい気はしません。行政側の態度として、ちょっと傲慢さを感じてしまいます。もし、京都市からこんな通知が届いたら、間違いなく確認の電話をすると思います。
法律的な手続きであり、手順・表記なのかもしれませんが、もう少しその後の対応を考えて欲しいものです。皆さんはどう思われますか?