個人事業へもBCPのご提案をしています
BCP(Business continuity planning)という言葉を聞いたことがありますか。日本語で事業継続計画のことで、「災害などリスクが発生したときに重要業務が中断しないこと。また、万一事業活動が中断した場合でも、目標復旧時間内に重要な機能を再開させ、業務中断に伴うリスクを最低限にするために、平時から事業継続について戦略的に準備しておく計画」(マネジメント用語集 https://www.weblio.jp/より引用)のことです。
このBCP、内閣府の調査では大手企業で7割、中小企業で3割程度の企業で策定されています。ここ最近は大きな自然災害が多く、またその自然災害に起因する想定外の事態が当たり前のように起きたりしています。でもこういった災害は企業の大小を問わず被害を及ぼすもの、万が一の時にどういった行動を起こし、どうやって事業を続けるのか、考えておく必要があります。
私は今、このBCPを顧問先である個人事業主さんにも薦めています。事業規模は一般企業と比べれば小さなものですが、何人かの従業員がいてお客様がいます。「何かあったときの備えを考えておきましょう」ということで、実際に一緒に策定を進めている、あるいは今後策定に着手する事業主さんがいます。BCPを事業主さんや従業員さんと一緒に考えると、顧問先の事業をより詳しく知ることができるという一面もあり、こちらにとってもメリットがあるのです。
いろいろなケースを想定した計画を立てるのですが、その中で個人事業ならではといった事例があります。それは「従業員が誰もいなくなったとき、事業主さんとその家族でどうやって事業を継続させるか」というもの。災害で出勤できなくなったときだけでなく、例えばインフルエンザで欠勤するとか、急な退職でいなくなってしまったということもあり得ます。意外に身近に起こり得るケースですが「何とかなる」ではなく、実際にどうすればよいのかを予め考えておくとその効果は大きいのではないかと思います。
みなさんの職場でも、まずは「隣の席に人が休んだ時、同じチームの人がいなくなったとき、どう行動すればいいか」から考えてみるのはどうでしょうか。