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2018年3月の記事:ブログ(日々雑感)

安易な烏合集散は国民のためにあらず

知恩院三門
昨日のニュースで気になったこと、というより呆れてしまったこと。
昨年の衆議院議員選挙で話題になった、都知事が代表を務めた、かの政党が来週から「分党に向けた協議」を始めるとのこと。

できてまだ半年余り、もう分党なんですね。そもそも一時の人気にあやかって、「漁夫の利」「棚から牡丹餅」を得ようと集まった人たち。その意図があまりにも見えすぎたため国民のしっかりとした判断が下されたのにも関わらずです。そんな逆境の中でも当選した人には、「とはいえ、この人は真にこの新しい政党の為に働くだろう」という評価があったはずです。にもかかわらず、今回のこういった行動、政治家としての信念というか、矜持といいますか、一体どこに行ってしまったのでしょう。

こういった人たちが、政権与党を批判したり、官僚の仕事を云々言っても、言葉に重みが沸いてきません。言われている方も、「コロコロと考えを変え、行動をする人に言われたくない」となってしまいます。いろいろ考えていくと、本当に我々国民のことを考えて行動している人達というのは、裏方でコツコツと自分の仕事に信念をもって働いている人たちなんでしょうね。そういう人たちがまだ多いと信じていますが。

話は戻りますが、先の政党の分党の話。個人的な意見ですが、こういった場合にはやはり一度議員を辞めるべきだと思います。少なくとも一度選挙で訴えた政策や意見、所属した政党は、次の選挙までは変えるべきではないのではないでしょうか。でなければ選挙の意味がなくなってしまいます。辞めないとしても、政党には属しないぐらいにはしないと、今回のような超保身的な人気便乗型の烏合集散が繰り返されるだけです。

こんなことが繰り返されては、貴重な時間と、税金をムダに使うだけ。何より国民のためにならないと思いますが、いかがでしょうか。

※写真は知恩院三門(京都市東山区)

2018年03月31日 16:30

特定労働者派遣業からの切り替え、あと半年しかありません

哲学の道(20180330)
以前にもこのブログで取り上げたことのある、特定派遣事業者の切替。先日もご依頼頂いた企業様の申請書類一式を大阪労働局に提出してきました。期限である9月末まであと半年、相談窓口はすべて埋まり、待ち行列ができていました。

この申請、一言でいうと相当の手間と時間がかかります。またその上、申請条件が厳しいため、これを機会に派遣事業者の看板を下ろす、つまり申請をしないという事業者も多くあるそうです。申請に必要な書類および添付する書類をざっと列挙してみました。
【提出にあたり記載する書面】
 1.労働者派遣事業許可申請書
 2.労働者派遣事業計画書
 3.キャリア形成支援制度に関する計画書
 4.雇用保険等の被保険者資格取得の状況報告書(派遣労働者に未加入者がいる場合)
【添付書類】
 1.定款又は寄附行為 (特定からの切り替えの場合は省略可)
 2.登記事項証明書  (特定からの切り替えの場合は省略可)
 3.役員住民票(特定からの切り替えの場合は省略可)
 4.役員履歴書(特定からの切り替えの場合は省略可)
 5.派遣元責任者の住民票
 6.派遣元責任者の履歴書
 7.派遣元責任者講習の受講証明書
 8.直近事業年度の貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書
 9.直近事業年度の法人税の納税申告書
10.直近事業年度の法人税の納税証明書
11.事業所施設に関する書類
12.個人情報適正管理規程
13.自己チェックシート
14.就業規則又は労使協定の写し
   ※教育訓練を就業時間として扱い、賃金を支払うことを記載した部分
   ※派遣労働者を派遣契約終了を理由として解雇しない旨を記載した部分
   ※派遣業務が終了した派遣労働者について、次の派遣先を見つけられない場合に休業
    させた場合には、所定の賃金を支払う旨を記載した部分
15.上記の旨を含む就業規則について労働基準監督署の受理印のあるページ
16.派遣労働者のキャリア形成を念頭にした派遣先の提供のための事務手引き、マニュア
   ルの写し

17.企業パンフレットなど事業内容が確認できるもの
18.財産的基礎に関する要件についての誓約書
19.労働派遣業許可申請の暫定措置に関する派遣労働者数の報告

といった具合です。このうち、準備に相当の検討と時間が必要と思われるのは、「キャリア形成支援に関する計画書」と、「派遣労働者のキャリア形成を念頭にした派遣先の提供のための事務手引き、マニュアル」です。派遣労働者に対して、スキルアップを図るために、いつどのような研修(OJT,OFFJT)をどれくらい行うのか、派遣労働者が業務を通じてキャリア形成ができるように、どのように取り組むのかといったことを策定しなければなりません。おそらく、現在特定や一般派遣業をしている多くの企業では、存在していないものを作る必要があるため、ゼロから考える必要があります。また、労働局の担当者のチェックも入念にされます。

もし「あと半年もあるから、大丈夫」と考えている担当者の方、1回で申請が受理されることはまずありません。できるだけ早く準備に取り掛かることをおススメします。

※写真は哲学の道にて(京都市左京区)

2018年03月30日 10:48

「安かろう、悪かろう」で片付けられません

真如堂境内にて(20180329)
普段買い物をするときに、「そんなに質が良くなくてもいいから、一番安いものでいい」とか、思いのほか早く壊れたときに「安かったから仕方がない」と考えることはよくあります。一般的に、安ければ品質は落ち、商品の寿命は短いものです。

とはいえ、そうであってはならないものも世の中には少なからずあります。人の命にかかわるもの、多くの人に影響があるもの、社会を支えるインフラや仕組みにかかるものです。この1週間、森友問題で影が薄くなっていますが、日本年金機構が支給する年金額の過不足に関する事故、結果として「安かろう、悪かろう」として片づけられつつあるように見えます。

日本年金機構のホームページで調達情報に関するページから、今回の入札結果を見ることができます。日本年金機構~(競争入札に係る情報の公表(物品役務等))より
これを見ると、予定価格の75%程度の入札価格で落札されています。もちろん、この業者に支払われる費用のいくらかは、私たちが払った保険料も含まれています。少しでも費用が少なくて済むのが理想的で、予定価格に対して一番安く応札したところの企業に対して発注した日本年金機構も悪いとは言えません。ただ、抜け落ちてしまったのは、その企業がその業務をちゃんとできるかどうかという発注元としての確認作業だったんでしょうね。

結局、受注した企業の不備を後々、再度点検・修正することでコストがかかり、終わってみれば当初の予定価格を超えてしまったでは、本末転倒です。こののち、損害賠償等の話になるのでしょうが、日本年金機構への信頼の低下が気掛かりです。

年金は、国民すべてに影響する非常に大きな問題です。また、私たちが日本年金機構に提出している個人情報も、自分の氏名や住所のみならず、家族の情報や所得、在籍していた大学や会社名など多岐にわたります。マイナンバーの紐付けもされており、ちょっと大げさですが、万が一のときには国民全員の生まれてから今までの履歴情報が洩れてもおかしくない、とも言えます。

「安かろう、悪かろう」で「まぁ、仕方がない」という結論だけは避けていただきたいものです。

※写真は真如堂境内にて(京都市左京区)

2018年03月29日 14:10

退職したときに気を付けたいこと

竹中稲荷神社(20180328)
年度末となる今週末で会社を退職する、という人は結構いると思いますが、その際に注意が必要なことを2つ。

一つ目は健康保険。今持っている健康保険証はどの健康保険制度に属していても、退職日までしか使えません。大抵の場合は退職手続きの中で、会社から家族分も含めて返還するよう言われます。また、例えば遠隔地にいる家族の分がどうしても退職日に返還できない場合、「決して退職日以降は使わないように」と言われるはずです。

では、もし使ってしまうとどうなるか。病院の窓口では、患者がその健康保険の被保険者かどうか、使っていいのかどうかまでは確認できません。いったんはいつも通り診察を受け、3割負担で済みます。しかし、病院が残りの7割分の支払いを健康保険側に請求したときに、「その人はもう退職している、被保険者でない」ということが解かることになります。したがってもし使うと、後日健康保険側から「7割分の医療費を返還してください」と請求が来ることになります。支払わないと、法的な手続きもとられることもあるため、もし会社への返還が遅れても、うっかり使わないよう注意しましょう。

二つ目は、国民年金。会社員の時は厚生年金に加入することで、自動的に国民年金にも第二号被保険者として加入していました。しかし、60歳未満の人が退職し、自営業であれば第一号被保険者となり、配偶者の被扶養者となれば、第三号被保険者として国民年金のみの加入となります。第一号被保険者となった場合には、自分で市町村の担当窓口へ14日以内に届け出て、その月から国民年金の保険料を納付しなければなりません。また、第三号被保険者となった場合には、配偶者が働く事業主に届出義務があるため、自分で手続きをする必要はありません(書面の記載は必要ですが)。

もし、退職後にすぐに再就職の予定がない場合で、配偶者が会社員や公務員といった国民年金の第二号被保険者である場合、被扶養者として第三号被保険者となった方が保険料の負担がないため、経済的にお得です。またこの場合、健康保険も併せて被扶養者となるため、こちらの保険料の負担もありません。

退職される方
➀健康保険証はちゃんと返還すること
②年金と健康保険は、配偶者の扶養に入れるかどうかを確認

この2つ、お忘れなく。

※写真は竹中稲荷神社(京都市左京区)

2018年03月28日 09:22

新社会人となる人へ、最初が肝心です

墨染寺境内にて(20180327)
先週以降、地下鉄や私鉄の駅で袴姿の女性を多く見かけます。大学の卒業シーズン、昨日も自宅近くの大学では卒業式が行われていました。

卒業の余韻もほどほどに、1週間もしないうちに多くの人は「新入社員」として、社会人の第1歩をスタートとなります。前職で長く人事担当者として新入社員を迎える立場にいたためか、この時期になると、もうサラリーパーソンではないのですがどことなく落ち着きません。

さて、4月から社会人となる皆さん、まずこの1週間どのように過ごしますか。下宿をしていた人は、引き払って実家に戻る、あるいは就職先へ引っ越すなど、まだまだ忙しい時期かもしれませんが、できる限り体内時計を9時から17時まで仕事ができるように調整しておいてください。9時に会社に出勤するためには、通勤の時間を逆算して、起床時間が決まります。今年は、最初の1週間が5日間あり、緊張の連続、学生の頃の体内時計では務まりません。せめてこの1週間は規則正しい生活を心がけることをおススメします。

そしていよいよ4月2日から出社となりますが、何事も最初が肝心です。まず新入社員に求められるのは何よりもしっかりとした「挨拶」、社会人になると「挨拶」はどこに行ってもついて回ります。そして、これからは上司、先輩社員、同僚、お客様、取引先など多くの人と接することになります。学生時代はちょっと気に入らない人に対しては「無視」もあったかもしれませんが、社会人にはこれは通用しません。新入社員にとってはすべての人が目上、きちんとした挨拶を自分から先にすることを心がけてください。これが最初にキチンとできるだけで、第一印象が変わるはずです。就職活動の時にもおそらく何度も聞いたことがあるかと思います。挨拶や身だしなみは、その人に対する第一印象を決めてしまいます。最初に損をしないよう、心がけてみてください。

私は、今週末の31日には顧問先の新入社員の方にセミナーを行うことになっています。お会いできるもの楽しみですが、何よりいい第一歩となるような、意義のあるセミナーにしたいと思います。

※写真は墨染寺境内にて(京都市伏見区)

2018年03月27日 06:04

「懲戒解雇」と「諭旨解雇」の違いを知っていますか

産寧坂の枝垂れ桜(20180326)
「懲戒解雇」と「諭旨解雇」、いずれも解雇という言葉の通り、本人の意思にかかわらず会社から申し渡されるものです。俗っぽく表現すれば「クビ」ですが、この2つの解雇の違い、明確に答えられますか?

「懲戒解雇」とは、労度基準法第19条によって、申し渡す際の一定の制約はありますが、会社が従業員に申し渡す処分で最も重い処分です。「懲戒解雇」の場合、ほとんどの企業では、退職金を支給することはありません。また、労働基準法第20条の規定により「即時解雇」、言い渡されたそのときに解雇となります。「懲戒解雇」となった経歴はその後にも大きな影響を及ぼし、再就職などにも不利益となります。

一方で「諭旨解雇」(ゆしかいこ)とは、読んで字のごとく「退職の主旨を諭して解雇する」というもの。本来は懲戒解雇に値するような事由があるが、本人が反省し、その事由に酌量の余地がある、本人の将来を考慮すると懲戒解雇までは必要ないと会社が判断した場合にされるものです。このような事情がある場合、会社は本人に退職願の提出を求め、それを受理した形で即時解雇となります。懲戒解雇より処分としては一つ手前ですが、大きく違うのは多くの企業の場合、「退職金」を減額して支給することです。よって、例えば定年直前に解雇処分を受ける場合、退職金ゼロと減額支給では、天と地ほどの差が生じます。

ところで、懲戒解雇も諭旨解雇であっても、どちらも「就業規則」にその処分となる事由と、退職金の扱いを規定しておかなければなりません。使用者の匙加減で処分の違いが生じるようなことはあってはならないのです。もし、就業規則で解雇処分が規定されていないにも関わらず、懲戒解雇を実施した場合、その処分の無効を訴えられば使用者に勝ち目はありません。また、仮に規定されていても、拡大解釈で解雇を乱用するようなことも然りです。

場合によっては懲戒処分を行う必要性は当然ありますが、そのためのルールは適正に準備しておくことが必要です。会社の就業規則、今一度確認されてはどうでしょうか。

※写真は清水・産寧坂の枝垂れ桜(京都市東山区)

2018年03月26日 09:05

「京都いつでもコール」と「みっけ隊」

京都御所の枝垂れ桜(20180325)
市政に関する問い合わせ、行政手続きやイベント、観光情報等の問い合わせなど、京都市では一般的なお役所の閉庁日でも、年中無休で応えてくれるコールセンターがあります。

 その名も、「京都いつでもコール」。朝8時から夜9時までの年中無休、電話だけでなく、FAXや電子メールでも受け付けています。ただし、FAXや電子メールによる問い合わせに対する回答には時間がかかるため、急ぎの場合には電話による問い合わせを推奨しています。

 どのような問い合わせにも対応するかというと実に多岐にわたっています。以下、京都市の該当サイト(http://www.city.kyoto.lg.jp/sogo/page/0000013170.html)より抜粋
・今度、引っ越すことになりました。住民票の手続以外に必要な手続と、必要な書類を教えてください。
・土曜日でも住民票を発行してもらえるところはありますか。
・郵送による住民票発行の手続を教えてください。
・無料で法律相談を受けられるところはありますか。
・図書館の場所や開館時間を教えてください。
・地下鉄〇〇駅の最終電車の時間を教えてください。
・道路上で野良猫が死んでいるのですが、どこに連絡すればいいのですか。

こんなものも質問できます。
・今、京都駅にいるのですが、市役所へ行くための交通手段を教えてください。
・世界遺産の二条城を見学したいのですが、入城料や最寄りの駅を教えてください。
・学校の宿題で調べものをしています。京都市の人口を教えてください。
・京都へ旅行に行きます。市バスや地下鉄のお得な乗車券はありますか。
・京都市の体育館を利用したいのですが、利用料等を教えてください。
・道路が陥没して危険です。どこに連絡すればいいのですか。
今のご時世、パソコンやスマホでちょっと調べれば大概の情報を手に入れることができます。また、地下鉄や市バスの乗り継ぎなども、京都市バスに限定したスマホアプリがあり、バス停単位で路線や時刻を調べることができます。ただ、すべての人が思い通りに情報を検索できるわけではありません。またそもそもそういった手段を持たない人もいます。そういった人が情報を取得して、有効に活用する手段としては必要なのかもしれません。

 ちなみにこれは京都市からみて、「情報提供=プッシュ型」のツール。これと反対「情報取得=プル型」のツールがあります。それは、「みっけ隊」というスマホアプリを使ってユーザー登録をした市民からある情報を集めるもの。そのある情報とは、公共物、例えば道路や歩道、街灯などの破損情報。アプリを通じて写真と位置情報が送信されるため、その情報を基に必要に応じて早急に修理をするという仕組みに利用するものです。

世の中、どんどん便利になっていくのはいいんですが、情報が簡単に手に入るというのは、一方で「調べる」というプロセスがなくなり、その価値が感じられなくなりがちです。さて、どう考えますか。

※写真は京都御所の枝垂れ桜(京都市上京区)

2018年03月25日 10:47

社会保険労務士の仕事とは

社労士50周年ロゴ
社会保険労務士として都道府県毎の士会及び全国の連合会に登録をしていると、毎月それぞれから会報誌が届きます。そのうち連合会から届く「月間社労士」の1月号に、たくさんのシールが同封されてきました。

そのシールとは、今年、社会保険労務士制度創設50周年を記念して作成されたロゴシール。名刺や封筒に貼るもので、その枚数は何と300枚。早速手元の名刺の何枚かに使いました。ちなみに50年を記念してfacebookでは、CMもアップロードされています。50年とはいえ、実際のところまだ「社会保険労務士」すら知らない、あるいは知っていても何ができるのか、を知らない人は結構いるのではないかと思います。今日は少しだけ、私の仕事について宣伝をさせてください。

では、まずどんなことができるのか? 切り口はいろいろありますが、大きく分けると4つ
➀労働保険や社会保険に関する書類の作成および手続きの代行
企業は労働保険(労災保険・雇用保険)、社会保険(厚生年金保険・健康保険・介護保険)に加入しなければなりませんが、これに関する必要な書類の作成や、手続きに関する代行を行います。
②労働に関する台帳や、各規則・規定、協定などの作成および届出の代行
企業は労働者名簿や賃金台帳といった法定帳簿の作成が義務付けられています。あるいは就業規則や各種の社内規定、労使協定等も必要に応じて作成・届出をしなければなりません。法定帳票の作成や、労働環境・企業事情を踏まえた規定の作成、行政への届出等を行います
③相談業務
労務管理、労働時間や賃金、雇用管理、人材育成といった企業からの相談、年金の受給や裁定請求に関する相談などを受けます
④紛争解決手続代理業務
労働に関するトラブルが発生した時、裁判によらない解決手段として、裁判外紛争解決手続(ADR)があります。このときの代理業務を特定社労士が行うことができます。特定社労士は、厚生労働大臣の定める研修を受講し、「紛争解決手続代理業務試験」に合格後、所定の手続きをした社労士を言います。

私は昨年の4月に社労士登録をしましたが、今は事業主様へは②および③を中心にその他、情報セキュリティや採用支援を、社員さんへはFPとしてマネーやライフプランに関する相談を生業としています。社労士は昨今の「働き方改革」に企業が取り組むうえで、最も力を発揮できる士業とも言えます。今後も、よりスキルを磨いて、事業主様とそこで働く社員さんの両方のお役に立てるようにと考えています。今後とも、どうぞよろしくお願い致します。
2018年03月24日 09:42

トライアル雇用助成金を利用してみませんか

京都御所にて(20180323)
有効求人倍率がバブル期を越え、人手不足や求人難があちらこちらで聞かれます。そんなときに、職業経験や技能・知識が不足している人を採用したときに使える助成金制度があることを知っていますか。

 それは、「トライアル雇用助成金」といわれるもの。企業は職業経験などが不足していることで就職が困難な人を試行的に雇用する場合、トライアル期間として3カ月間の有期契約で雇用することができます。その期間が終了後、企業と労働者で合意することで、その後正社員として採用することも、あるいは、契約を終了することもできます。企業には正社員として継続雇用することは義務付けられているわけではありません。

手順としては、トライアル雇用開始後、2週間以内にトライアル雇用実施契約書をハローワークに提出します。3カ月間のトライアル期間終了後、2ヶ月以内に支給申請書を提出することで、トライアル期間について、月額最大で原則4万円(合計12万円)の助成金を受けることができます。ただし、トライアル期間中に正規雇用に移行したり、離職した場合には申請期間がその分短くなります。

 この制度のメリットとしては、企業側が労働者のスキルを見極めることができることと、人材を確保しながら一定の助成金を受けることができることです。また労働者側からすれば、トライアル期間中、提出された実施契約書に基づく指導や訓練を受けることができるということです。ただし、このトライアル雇用の対象者となるのは一定の条件があり注意が必要です。

対象者は、45歳以上の中高年齢者の方、母子家庭の母、父子家庭の父、季節労働者、中国残留邦人等永住帰国者、障がい者、日雇労働者、ホームレスの方などです。なお、トライアル雇用を企業が行う場合、予めハローワーク等にその旨を届け出ておき、かつハローワーク等からの紹介による労働者の受け入れでなければなりません。また求職する側も、トライアル雇用を希望することを申し出なければなりません。

受給要件は非常に細かく、約30項目以上をクリアしなければなりませんが、求人難に悩む企業にとっては相応のメリットもある制度です。利用を検討されてはどうでしょうか。


2018年03月23日 08:26

最近起こった2つの出来事の共通項

清水道にて(20180322)
最近のスポーツニュースで大きな話題となった出来事、1つは平昌オリンピックでの女子追い抜き(チームパシュート)の金メダル、もう一つは女子プロテニスの大坂なおみ選手の優勝。新聞やテレビの報道で、この活躍にはある共通項がありました。

それは、それぞれが新コーチを迎えてから大きく伸びた結果であることです。女子スケートのナショナルチームは、前回のオリンピックが終わったあとにオランダから今のコーチを招き、大坂なおみ選手は、元世界ランク1位の選手を育てたコーチを昨年12月に迎えたとのことです。

「それはたまたまだよ」という意見もあるかもしれません。でも「たまたま」で、オリンピックや4大タイトルに続くレベルでの大会で優勝することは、偶然ではあり得ないのではと思います。

もちろん、コーチの力だけではなく、結果を出した選手の力によるところもありますが、人をやる気にさせて長所を伸ばし、短所を改める。メンタル面とフィジィカル面を管理するコーチの力量もまた必要不可欠です。そういった力量をもったコーチと選手が上手くかみ合ったときに、相乗効果が出るんでしょうね。

これは何も、スポーツに限ったことではありません。私たちの身の周りでも同じようなシチュエーションは沢山あります。会社やバイト先、学校や地域の集まりなど、おおよそ誰かが誰かに教えるという場においては、同じではないでしょうか。ではそんなとき、何が大事か? よく言われることですが、私はやはり「ティーチング」ではなくて、「コーチング」ではないかと思っています。一方的に自分の経験やスキルを説明する(教える)のではなく、双方向のコミュニケーションによって、動機づけをしたり、気づきの機会を与えたり、一緒に考えたりすることが必要なのではと思います。

例えば会社組織の中で、自分の成功論=正しい仕事の進め方として、一方的に教える上司や先輩のもとで、それ以上の力量の部下が育つことはありません。仕事の一つの進め方として、成功体験を話すことも必要ですが、考える機会を与える、意見を聞く、一度部下や後輩に任せてみるということがなければ人は伸びませんよね。

みなさんの会社の上司や先輩は、部下や後輩にコーチングをしていますか?

※写真は清水道にて(京都市東山区)


2018年03月22日 15:24
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