「なぜ会社を退職したのですか?」
「なぜ会社を退職したのですか?」
もちろん、この仕事をしたかったというのは言うまでもなく一番の理由ですが、やはりそれだけではありません。その理由の一つに、経営者を信頼できなくなったということもありました。
これはいつの時代でもどんな企業でも難しい問題です。経営者・従業員それぞれいろいろな価値観や考え方があるのは当然のことで、そういった人々が集まって一つの組織を作って、営利を追求するのが企業です。そこに意見や考え方の不一致があっても、社員は「社会人」としての倫理観やスキルを使って与えられた仕事をする義務があります。一方で経営者は業績や社員を評価し、社員やその家族の生活の糧となる給与を支払わなければなりません。また企業や社員の将来を見据え、成長していくための機会を作り、社員にその道筋を示すことが求められます。決して私利私欲に向かってはいけないのです。
最終的には、先に述べた私が考えるところの「経営者がすべきこと」の前提が崩れたこと、それが経営者に対する信頼を失うきっかけの一つでした。少なくとも、今こうして社会保険労務士として顧問先の人事・労務コンサルティングにかかわる中では、私が経験したことが繰り返されないようなアドバイスを心がけています。会社は利益の追求だけでなく、経営者と社員がともに未来を創ることができる場所であってほしいものです。
2023年05月20日 14:36