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本当の問題はどこにあるのか

出雲路橋
サラリーマンが失業した時に一定の条件を満たせばもらえる社会保険として失業保険(正式には雇用保険)があります。そのうち、一番身近なものが基本手当といわれるもので、もらえる日数は、
1.離職理由
2.離職日の年齢
3.雇用保険の被保険者の期間
によって異なります。この条件のうち、離職理由は大きく2つ、「自己都合退職」と「倒産、解雇などの会社都合退職」に分かれています。詳細は割愛しますが、「自己都合退職」の場合、「倒産、解雇などの会社都合退職」に比べ、もらえる日数は少なくなります。
先ほど、厚生労働省ではこの自己都合退職の給付日数を拡充するか否かを検討していたのですが、最終見送りとなったようです。
確かに自己都合退職と会社都合退職が同じ日数というのは問題があるかもしれません。ただ、自己都合退職としてやむなく退職した人がいるのも事実です。パワハラやいじめ、わざとうつ状態にしての追い込み等、本当は会社都合や解雇であるにもかかわらず、自己都合で退職届を出さないと受理しないというブラック企業が数多存在しています。最近、電通であった長時間労働による過労死等、まだまだこの国では使用者(企業)と労働者の力関係があまりに大きいのです。
自己都合退職の給付日数拡大がモラルハザードを招くというなら、同様に、企業側のモラルハザードも厳しく対応する必要があると思います。
※写真は鴨川・出雲路橋界隈(京都市左京区)
2016年12月08日 23:18
FP・社会保険労務士事務所  つくるみらい
ファイナンシャルプランナー一柳賢司

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