「100兆円」よりも深刻な「100万人」
2016年の出生数が、統計開始以来初めて100万人を割り込むということです。いずれはと言われていたことながら、実際にここまでくると深刻な問題です。
私は、迷信の影響でこどもを産むのを控えた、いわゆる「ひのえうま」という年(1966年)に生まれました。この時代では極端に少ない世代ですが、それでも136万人います。
内閣府の統計では、1987年以降はずっと「ひのえうま」より少ない状況が続いています。出生数の減少は、これからの社会を担う世代がどんどん減っていくことに繋がるわけで、この先、どうやってこの国のパワーを維持していくのかと考えると少し気分が暗くなります。
この国では、出産・育児・教育・就労など、次世代を育てるコストの多くを個人や家庭で負担しています。出生率の低下は、その負担の余力がなくなりつつあることを表しているようにも見えます。社会の仕組みそのものを変えていかなければ、もっと深刻な事態になってしまうことを政治家は真剣に考えるべきです。
※写真は宗忠神社境内(京都市左京区)
2016年12月22日 08:08