先週お会いした先生との会話から(その3)
「就活生や、今の仕事に行き詰まった卒業生から問いかけられる「何をしたいか見つからない」という言葉にどう答えたらいいんでしょうか」
就活中の学生が自己分析の中で、あるいは就職したものの何かが違うと気づいた時から「自分は何がしたいのだろう、何ができるのだろう」と悩むのは当然のことです。最初から自分のやりたいことがはっきりしていて、その仕事ができる人はほんの一握りの人です。だからと言って、自分が望まないこと、自分に合わない仕事を続けることに妥協したり、諦めてしまうのはあまりにもったいないことです。
では、どうしたら自分のやりたいことが見つかるか?
そんな時は、一度自分の過去、あるいは原点に戻ってみてはどうでしょうか。過去に夢中になったこと、時間を忘れて取り組んだこと、誰かに凄く喜んでもらえて嬉しかったこと、充実感や達成感に満たされたことなど、誰でも一度や二度はあったはずです。これが自分のやりたいことの原点です。「そんなもの仕事にできるはずがない」と思うかもしれませんが、やりたいことのヒントではあるはずです。まずこれがきっかけになるはずです。
そして次は、それを少しでもやってみることです。もしそれをいずれ仕事にするとしても、思っているだけでは何も変わりません。行動しなければ何も始まらないのです。何も新しいことを始めるわけではないのでハードルはぐっと低いはずです。そして、また夢中になれれば、もし今の仕事より達成感や充実感で満たされるのであれば、もし今よりいい自分がイメージできるのであれば、それが本当にやりたいことなのかもしれません。それを形にすることを考えて、行動することが次へのステップになるはずです。
意外にやりたいことは身近にあるものです。いきなり大きなところから探すのではなく、今までの自分の経験の中から見つけてみてはどうでしょうか。
※写真は大覚寺・村雨の廊下(京都市右京区)
2017年01月18日 05:02