プログラミングがすべてではない
昨日、別件の記事を探すために文部科学省のサイトを見ていたら「小学校段階におけるプログラミング教育の在り方について」という有識者会議の取り纏め資料があり、その中で切々とその必要性等が書かれていました。要約すれば、「これからますますAI(人工知能)やIoT(Internet of Things・・・あらゆるものがインターネットを介してつながること)によってIT化が進む中で開発する人材が不足することが想定される。諸外国と同じように人材を早いうちに育てていかないと、日本が取り残される」ということです。
確かに間違いではないと思いますが、疑問もあります。プログラムというのはコンピュータに何か処理をさせるために必要な手順を順番に記載したものです。専門の言語(プログラミング言語)を用いてプログラムを作ることをプログラミングといいます。私は前職でIT業界に身を置いていましたので、システム設計やプログラミングの経験もあります。処理の順番を考えながら、プログラムを作成することは、物事を論理的に考える勉強にはなるかもしれません。しかし、これを小学校で教える必要があるのかと聞かれると、答えは「ノー」です。
小学生が学校で学ぶことは、もっと他にあるのではないでしょうか。もし人材を早く育てるというなら、高齢化に対応する看護や介護職なども同じではないでしょうか。
何より、大人になったときに必要な「社会で生きる知恵」を教えてほしいものです。
「小学校段階におけるプログラミング教育の在り方について」に関する文部科学省の資料はこちら
2017年02月06日 04:50