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「給料が高いから多く負担してください」でいいの?

京都御所・梅
7日に介護保険法改正案が閣議決定されました。介護保険制度が始まったのが、2000年(平成12年)4月、私は前職で制度が始まる2年半前、国会で介護保険法が成立した翌月から、ある政令市の介護保険システムの開発に携わりました。少し思い入れのある社会保険制度です。
さて、今回の改定の目玉といいますか、今後の国会で議論になりそうなのは介護保険料の改定です。社会保険制度の見直しは大抵の場合、1に保険料、2にサービス内容というのが定石ですが、今回の改定では大企業に努めるサラリーマンの負担が増えることになりそうです。
介護保険料は、保険料全体の28%を現役世代、40歳以上~65歳未満の人で負担しています。その28%の保険料は、まず健康保険組合、協会けんぽ、国民健康保険、共済組合の4つの医療保険者に対してそれぞれの「加入数」に応じて割り振られる、「加入者割」となっています。その後、各医療保険者で加入者単位の保険料が決まるという仕組みです。ところが、改正後はその医療保険者の加入者の報酬総額で割り振る、「総報酬割」となります。違いを簡単に表すと以下の通りとなります。

【例】
現役世代で負担する保険料を1億円、それぞれの加入者数と、総報酬額を
以下のとおり仮定します。
      ①加入者数    ②総報酬額
 健保組合 3000万人    5000億円
 協会健保 4000万人    2000億円
 国民健保 2000万人    1000億円
 共済組合 1000万人    2000億円

<現行>  ①加入者数で保険料1億円を割り振り
 健保組合 3000万円     
 協会健保 4000万円    
 国民健保 2000万円    
 共済組合 1000万円    


<改定後> ②総報酬額で保険料1億円を割り振り
 健保組合 5000万円   → 現行よりUP     
 協会健保 2000万円   → 現行よりDOWN    
 国民健保 1000万円   → 現行よりDOWN    
 共済組合 2000万円   → 現行よりUP     


この例では比較しやすい数字で表現していますが、おおむね所得水準が高いとされる大企業のサラリーマンが加入する健康保険組合や、公務員が加入する共済組合は保険料負担が増し、逆に所得水準が低いとされる中小企業のサラリーマンが加入する協会健保や、自営業者が加入する国民健康保険は保険料負担が減ることになります。
こういった改正は一度導入してしまうと戻ることはまずありません。今後高齢化が進めばさらに負担が重くのしかかる可能性があり、大企業や共済組合からすれば「はいそうですか」とはいかないでしょう。

「高い給料もらってるんだからその分負担してよ」だけで負担を増やすことがいいのか、先も見据えて考える必要がありそうです。
※写真は京都御所の梅(京都市上京区)


2017年02月09日 05:26
FP・社会保険労務士事務所  つくるみらい
ファイナンシャルプランナー一柳賢司

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社会保険労務士
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一柳 賢司

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