京都はホテルの建設ラッシュが続いています
ここ2,3年、京都市内ではホテルの建設、改築ラッシュが続いています。運営会社は今まで京都ではあまり聞くことのなかった私鉄グループ、大手ホテルチェーン、不動産会社や外資系などが参入しています。また、数日前の新聞にはカプセルホテルにまで波及しているとの記事もありました。
このラッシュの原因は、言うまでもなくここ数年来続いている、そしてこれからも続くと「想定」されている外国人旅行客の増加です。京都を訪れる外国人観光客は2014年頃から急増しています。確かに、寺社仏閣や新京極といった観光名所にとどまらず、自宅の周りでも当たり前のようにキャリーバックを引いた外国人観光客を見かけるようになりました。もともとシーズンオフといわれていたこの時期、最近仕事の合間に立ち寄ったお寺は外国語の会話しか聞こえず、自分が外国にいるような感じでした。
京都は観光産業にかかわる人が多く、観光客が増えることはもちろんありがたいことです。閑散期といわれるこの時期も多くの外国人の方に来てもらって、言い方はよくありませんが、お金を落としてもらえることで地元経済は潤います。しかし、ここまでホテルが増え、まだこれからも観光客が増える「想定」のもとに建設ラッシュが進むのには、「外国人観光客が来なくなったら大丈夫なん?」と心配にもなってしまいます。
最後にあえて苦言を一つ、文化や伝統を観光に合わせすぎないようすべきです。京都には仏事や神事として長く行われてきている行事がたくさんあります。私は生まれは京都ではありませんが、30年来住んでいる中で、こういった仏事・神事が観光客の集客のために行われつつあるように感じることがあります。
多くの観光客の方に京都に来てもらうために、伝統や文化を壊しては意味がありません。
※写真は上御霊神社にて(京都市上京区)・・・応仁の乱発祥の地
2017年02月26日 09:11