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受動喫煙対策に例外があってよいのでしょうか

京都御所 松ぼっくり
この国ではやはり折衷案なんですね。人の健康に関することまで。

昨日のニュース、受動喫煙に対する対策で厚生労働省は小規模なバーやスナックなど例外的に喫煙を認める延べ床面積を「30平方メートル以下」とする方針とのことです。当初の「屋内完全禁煙、喫煙室の設置は認める」からは大幅な後退です。例外を認める理由としては、小さな店では全面禁煙では経営が立ち行かなくなるということで飲食店から強い反発があるとのこと。受動喫煙の可能性があることを利用者に周知することや換気などを義務付けることも盛り込まれます。
しかし驚くのは、これでもまだ例外に不満で反対する議員が与党内にいるということです。本来であれば、「人が生きることを豊かにする、健やかにする」という意味から来ている「厚生」労働省から例外が出されることでさえとんでもないことなのに、国民の命や権利を守る法律をつくる立法府の方々が、さらなる例外を求めていることに半ば呆れてしまいます。
「店の外に表示をするので禁煙者は入らなければいいだろう」ということであれば、それは喫煙者の論理で現実ではまず無理です。会社の上司や、取引先のお客様の中に喫煙者がいればまず断れません。会社の行事等も、役員・上司に喫煙者がいれば、喫煙できる店を予約するのが世の現実です。もし、例外を居酒屋にまで広げてしまったら今と何ら変わらないザル法になりかねません。国会でこれだけ議論をして何も変わらないとは何とも情けないことです。「個人事業として経営している店の中まで法律で規制するのか」という意見もありますが、他人に害を与えることを例外として認めることがいいとは思えません。

官僚や国会議員の皆さんには、受動喫煙は他人の健康を害しているということをもう少し慎重に考えていただきたいものです。
※写真は京都御所にて(京都市上京区)


2017年03月01日 07:58
FP・社会保険労務士事務所  つくるみらい
ファイナンシャルプランナー一柳賢司

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