「森林」「環境」聞こえはいいのですが、無駄がありませんか。
市町村が集める個人住民税に年数百円程度を上乗せして徴収し、使い道は荒廃が進む森林整備や土砂災害を防ぐ財源とし、二酸化炭素(CO2)の排出抑制につなげることが目的とされています。
この新税、報道にあるように環境保全やCO2の排出抑制という目的のために必要といわれればそうかもしれません。ただ私は思わず「えっ、ちょっとこれ二番煎じじゃないの」とつぶやいてしまいました。というのも、これに似た税金、実は多くの道府県ですでに導入されています。私の地元である京都府も平成28年から5年間の限定ですが、年600円が府民税に上乗せし、徴収されています。そこに更なる上乗せで国が徴収する理由って何なのでしょうか。少しひねくれた見方かもしれませんが、「環境と付くと聞こえはいいし、反対も起きにくい、取りやすいから取ってしまえ」と安易に考えているのでしょうか。
また報道には、「税収はいったん国に集め、森林保全に多額の費用をかける自治体に多めに配り直す」というくだりがあります。要するに国の権限を新たに設けて、紐付き財源を1つ増やすだけとしか思えてなりません。百歩譲って、もし仮に必要なのであれば、今の道府県レベルの課税を拡充して対応すればよいのではないですか。
聞こえはいいのですが、無駄な制度が増えるだけではありませんか。
【参考】「平成28年4月から豊かな森を育てる府民税が始まります」の関する情報はこちら
2017年03月07日 05:16