計算ミスよりあってはならないこと
アルバイト店員の給与計算は本部で計算されており、その給与計算のプログラムにミスがあったようですが、さすがにこれだけの大手となると人数で3万人、金額でも5億円弱と半端ではありません。もっともこれは記録が残っている2012年以降の分で、それ以前まで含めると問題はさらに大きくなるかもしれません。
賃金計算で間違いがあるのは、それ自体はやむを得ないこともあります。特に残業手当の計算をする場合に、その基礎となる賃金に含まれるもの、含まれないものについて間違えていたということはよくあります。最初から間違っていると、それを引き継いだ担当者もそのままで計算するということが続いていることもあります。私が以前勤務していた会社も、労働基準監督署の現地調査を受けた際に、平均賃金に含むべき手当を含んでいなかった旨の指摘を受け、過去2年間に遡って残業手当の差額を支給したことがありました。普通の企業は是正の指摘を受ければ直ぐ対応します。
今回のセブンイレブン・ジャパンであってはならないのは、過去に是正勧告を受けながらそれを放置していたということ。それもほぼ創業期にあたる1970年代からというのは驚きです。知っていて放置していたということ、企業のコンプライアンスが問われる問題です。労働の大きな目的は生活の糧であるお金を得ること、そこが保証されないというのでは、なんとも残念なニュースです。
2019年12月11日 08:02