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責任問題よりも検証が先

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2020年度からの開始されるはずだった大学入試共通テスト、英語の民間試験の利用に続き、もう一つの目玉であった数学と国語の記述式問題の導入についても見送られることになりました。

日本の大学入試で実施されている現在の大学入試センター試験、毎年50万人近い受験生が受験するとても大規模な試験です。その結果は直後に始まる私立大学でも利用する大学が増え、また1ヶ月後の国公立大学の2次試験の出願や合否判定に大きな影響があります。この短い期間に結果が正値で求まるのはマークシート方式によるところは誰が考えても明らかで、そこにいくら思考力や表現力を問うことが目的とは言え、採点に人の判断が必要な記述式を採用することなど、どだい無理なことだったと思います。

思考力や表現力を問うということは、回答は言うまでも無く一つではありません。仮に100文字の文章を回答として書いたとき、50万人で二つと同じ回答はないでしょうし、模範解答と一字一句同じという回答もあり得ないでしょう。そんな文章の採点をする人もまた何千人といて、その何千人もそれぞれの採点に対する考え方や、表現に対する能力も異なります。そんな不確定な、当たり外れのあるような採点で受験生の人生が左右されるというのは、国が果たすべき国民に対する責任がないがしろにされているようにも感じます。

いずれにしても今回見送りとなったことは、受験生にとってはよかったと言えます。これだけ右往左往し混乱を招いたことに対する責任も当然問われるべきですが、もっと大事なことはなぜこのようなことが一度は決定されたのかを検証すべきです。英語の民間試験の利用も、今回の数学・国語の記述問題も、いずれも民間企業に大きな利益をもたらすべくことだったはず。何か国民には見えないものが隠れているようなことはないのでしょうか。最近いろいろなことが出て、いつの間にか消えるの繰り返しだけに、ここにも胡散臭いものを感じてしまいますね。

 

2019年12月17日 17:49
FP・社会保険労務士事務所  つくるみらい
ファイナンシャルプランナー一柳賢司

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社会保険労務士
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一柳 賢司

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