普及率8.4%のカード、持っていますか
どう評価したらよいのでしょうか、みなさんは持っていますか?
マイナンバーカードの普及が進まない理由はいくつかあります。まず、今このカードがなくても特に生活に支障がない、使うところもないし、メリットもないといったないない尽くしであることです。私自身、今までにマイナンバーを使ったのは2回、退職時に会社から社会保険(雇用保険)の手続きに必要であるために求められたときと、確定申告時だけです。いずれもマイナンバー通知カードと免許証のコピーで代用ができたため、カードは不要でした。要するに必要性や利便性がなければ誰も使いません。マイナンバーカードとの組み合わせで利用できるはずだったマイナポータルも早くても今年の10月に延期され、住民票の申請もそう何回もすることはありません。今後、健康保険証などの機能を持たせることが検討されていますが、もっと日常生活で欠かすことができないと感じるくらいの利便性を持たせないと広がらないのではないでしょうか。ただ、利便性とリスクは紙一重、そのあたりのさじ加減は難しいのは確かですが。
理由の二つ目は交付を受ける手間、負担が大きいということがあります。通知カードは郵送で送られてきましたが、マイナンバーカードは暗証番号の設定もあり、窓口交付になっています。市町村にもよりますが、京都市の場合は、特定の日曜日に「事前予約制の臨時交付」も受け付けてはいますが、原則平日しか受け取れません。これでは、会社勤めの人が受け取るには休みをとらなければ行けません。
総務省が17日に発表した資料に、交付率の高い市町村が掲載されています。市の第一位は宮崎県都城市で17.1%、町村の第一位は新潟県の粟島浦村でなんと38%です。都城市のホームページを見ると、マイナンバーカード申請時の手続きについて無料で相談に乗って交付時の市民の負担を軽減しています。また指定の温泉でマイナンバーカードを提示すると「温泉ポイント」が2ポイントもらえる特典があります。この温泉ポイント、16ポイントで1回無料入浴券と引き換えになるそうで、こういった特典があるとお得感もあって普及が広まるでしょうね。
いずれにしても、カードの普及には必要性と利便性、それと少しのお得感をつければ一気に広がるんではないでしょうか。
ナンバープレートのように、カードにオリジナリティを付けてもいいかもしれません。
※写真は神泉苑(京都市中京区)・・・祇園祭発祥の地です
「マイナンバーカードの市区町村別交付枚数等の公表について」に関する総務省の資料はこちら
2017年03月20日 08:05