休業手当から控除できる?
「体業手当から税金や社会保険料を控除することはできますか?」
こちらの企業では今回の新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、5月から7月にかけて、輪番制で休業を行い、その間の給与については100%に相当する休業手当を支給されました。体業手当を支給されるのは創業以来初めてとのことで、例月の給与から控除している税金や社会保険料を同じように控除できるのか否かが明確でなく、当事務所にメールにて質問を受けたというものです。
労働基準法第11条では、「賃金、給料、手当、賞与その他名称の如何を問わず、労働の対象として使用者が労働者に払うすべてのもの」を賃金と定めており、休業手当は賃金に該当すると解されています。よって給与同様に、所得税や住民税、各種の社会保険料を控除することについては何ら問題ありません。もちろん、税金や社会保険料算定の基礎ともなるということです。
さらに言えば給与と同じというこことで、例えば全額払いの原則や直接払いの原則と言った、いわゆる賃金支払いの5原則についてもそのまま適用されます。体業手当だからといって、分割して支給したり、月によって異なる日に支給するようなことはできないので注意が必要です。
2020年09月09日 17:47