新入社員をどう育成・指導しますか
さて、新入社員研修のプログラムは当然のことですが、それぞれの企業独自の内容で実施されます。ビジネスマナー等の共通的な内容については、アウトソーシングの一環で外部の専門の会社に任せるところもあるようですが、遅かれ早かれ社内での育成が始まります。新入社員に対してどう接したらよいでしょうか。
新入社員は将来会社を背負う大切な人材です。最初から腰掛のつもりで入社している人はそうそう多くありません。その新人の立ち上げがうまくいかないと、いわゆる「3年3割」、つまり入社後3年で3割が退職するということになってしまい、本人にとっても会社にとっても大きな損失になりかねません。そこで大切なことは何か、私の経験則ですが、ポイントは2つ、一つ目は「丁寧な対応」、二つ目は「言動をともなった指導」です。
一つ目の「丁寧な対応」とは、新入社員と向き合って一緒に取り組むこと、自分の価値観や経験則を押し付けないことです。「自分のときはこうだった」とか、「こうやってやればいい」というのではなく、しっかり新人の考えや意見を聞いて、ケースバイケースで対応する懐の深さが研修・育成担当者には必要です。
二つ目の「言動をともなった指導」とは、言ったきり、させたきりにせず、その後のフォローまでするということです。「言ったらその後の行動を確認する」、「させたらその後に結果を聞く」の繰り返しが新人には安心感にもなります。
そしてもっと大切なこと、それは継続的な育成です。多くの会社は4月~5月は研修期間として集中的に育成を行います。しかし、配属されたら「あとは自分で勉強して」ではせっかくの研修の効果は半減してしまいます。過保護になる必要はありませんが、新入社員と呼ばれる1年間は継続して育成することが大切です。
私が研修担当者であったとき、意識していた言葉です。
「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は育たず」
※写真は伊勢神宮・おかげ横丁の櫓(三重県伊勢市)
2017年03月28日 05:25