過剰サービスには適正な価格があってもいいのでは?
その最大の原因の一つがすでに知られているように、ネット通販大手の「アマゾン」の荷物が増加の一途であることです。アマゾンの荷物は1個当たりの単価が通常の半値程であり、それに加えて、時間指定や再配達といった割合が高いことでコストがかさみ、要は「収益を出せない」荷物であることです。
私もアマゾンをよく使う消費者の一人です。時間指定はよく使います。再配達を避けるためにも時間指定はあってしかるべきかとも思います。ただ、お急ぎ便(特急便)のような通常より早く届けたり、再配達(特に時間指定をしていながらの再配達)を通常料金と同じ価格で対応することは消費者優先とはいえ、少しサービス過剰のような気もします。
この国では、サービスが美徳化されていて、消費者も「サービスは当たり前でかつ無料であればなおよし」ととらえています。これもいわゆる「おもてなし文化」といえるのかもしれませんが、そのシワ寄せはどこかで誰かが負担していると考えなければなりません。また、最近は何かにつけてポイントが付いたりしますが、元をただせば、これも誰かが本来受けるべき収益の一部を消費者に還元しているようなものです。今回のヤマトの値上げはこういった問題に一石を投じているのです。
先ほどの再配達や特急便ですが、想定されるコストをあらかじめ均等に荷物一つ一つの配送料に上乗せしてはどうでしょう。そしてそういったサービスを受けない、通常配送で荷物を受け取った場合にはそれをポイントなりチケットとして還元する、何ポイントかチケットが何枚か貯まったら宅配サービスを1回無料で使えるなどバックするのが個人的にはいいのではと思います。もしくは、そもそもお急ぎ便や再配達は追加料金を払うべきでしょうか。
私もそうですが、過剰なサービスに慣れすぎている生活習慣を少し見直すべきときなのかもしれませんね。
※写真は旅先での夕日(三重県志摩市)・・・原風景に癒されました
2017年03月29日 05:04