皆さんの企業に「くるみんマーク」はありますか
これは、次世代育成支援対策推進法に基づき、一般事業主行動計画を策定した企業のうち、計画に定めた目標を達成し、かつ一定の基準を満たした企業が、申請を行うことで厚生労働大臣から「子育てサポート企業」として認定を受けたことを表すものです。厚生労働省の関連ホームページでは、平成28年12月末時点で、2,634社が「くるみんマーク」の認定を受けています。そしてさらに108社に、両立支援の制度の導入や利用が進み、高い水準の取組を行っている企業については「プラチナくるみんマーク」が認定されています。
一般事業主行動計画は、企業が従業員の仕事と子育ての両立を図るための雇用環境の整備や、労働条件の整備などに取り組むに当たり、計画期間や目標、目標達成のための対策及びその実施時期を定めるもので、従業員101人以上の企業には策定を義務付けられています(100人以下の企業は努力義務)。私も会社員時代に自社の行動計画を作成・届出をした経験があります。
今回、このマークの認定基準が変わったことにあわせて、マークのデザインに、最新の認定年が記載され、認定回数に応じて星(☆)マークが付与されることになりました。微章のような気がしなくもありませんが、星の数が多いほど、長期間にわたり取り組んでいいるという評価にはなります。
さて、今回の認定基準の見直し、以下のようなものがあります。
①フルタイムの労働者等の法定時間外・法定休日労働時間の平均が各45時間未満
②平均の法定時間外労働60時間以上の労働者ゼロ
③男性の育児休業取得率は7%以上
最近話題になった時間外上限規制とも関連しますが、この「くるみんマーク」を受けているということは、上記①~③の条件を満たしつつ、子育て支援企業としての取り組みをしているという一定の評価にもつながります。学生の新卒採用や、現社員のモチベーション向上といった効果は少なからずあるのではないでしょうか。
また、「くるみん税制」という税制優遇処置も平成30年3月末まで受けることができます。
ただひとつ気になるのは、電通が認定辞退をしたというものの昨年10月まで認定企業であったことです。名ばかりのマークにならないよう、しっかり運用していただきたいものです。
2017年04月06日 05:43