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子ども・子育て拠出金の負担が増えます

川端冷泉界隈
4月からの負担増の一つ、「子ども・子育て拠出金率」が1,000分の2.0(0.2%)から1,000分の2.3(0.23%)に改定されました。
この「子ども・子育て拠出金」、あまり馴染みがない、聞いたことがないという方、結構いるのではないかと思います。その理由は二つ、サラーリーマン自身が払っていないことと、そもそも何に使われているかが名前から分かり難いことです。
一つ目の理由、では誰が払っているのかということですが、これは厚生年金の被保険者を使用している事業主(企業)が全額を負担しています。拠出⾦の額は、被保険者個々の厚⽣年⾦保険の標準報酬⽉額及び標準賞与額に拠出⾦率を乗じて得た額の総額となっており、今回この拠出金率が0.03%上がったということになります。
次に二つ目の理由、何に使われているのかですが、民主党が政権交代を実現させたときの選挙公約に「子ども手当」というものがありました。今は名前が変わり「児童手当」と呼ばれていますが、この財源として子ども・子育て拠出金が使われています。0歳から中学校修了まで、所得制限や子どもの数にもよりますが、子ども一人に月額5,000~15,000円が支給されています。事業主負担分は被用者つまり企業で働いている人が養育している0歳~3歳までの児童手当に充てられており、その額ざっと1,800億円(平成28年度)になります。

事業主からすれば、拠出した分はあくまでも被用者の受給分に充てられるということで、拠出することへの抵抗感は多少薄れるのでしょうか。ただ、企業によっては社員の誰も児童手当を受けていないということもあります。社会保障は相互扶助が前提となっているので納得せざるを得ませんが。
考え様では、間接的に負担した費用が、回り回って、将来企業に入社する人材となるのであれば、社会全体で負担することも当然なのかもしれませんね。
※写真は鴨川・川端冷泉界隈(京都市左京区)

「子ども・子育て拠出金率が改定されました」に関する日本年金機構の資料はこちら


2017年04月11日 07:44
FP・社会保険労務士事務所  つくるみらい
ファイナンシャルプランナー一柳賢司

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