生命保険って何、加入する必要はあるの?
保険には大きく分けると2つあります。「公的保険」と「民間保険(私的保険)」です。「そういえば、入社した時に総務や人事の人からなんとか保険に加入して保険料は給料から天引きされるとかいう話があったなぁ~」という人がいるかもしれませんが、それは公的保険のことです。公的保険には、健康保険・厚生年金保険・労働保険(労災保険+雇用保険)・介護保険があり、別名「社会保険」ともいい強制加入です。一方で民間保険には、死亡保険・医療保険・がん保険・学資保険・傷害保険・自動車保険・火災保険等、種類が多くまだ他にもありますが、こちらは任意加入です。さらに、民間保険は大きく2つ、人の病気やケガ、死亡のときを保障する「生命保険」と車や家といった財産を保障する「損害保険」に分けることができます。
では、そもそも「保険」とはなんでしょうか? 簡単に言ってしまえば、助けあい・互助会のようなものです。みんなで少しづつお金を出し合って貯めておき、困ったことがあった人を助けようというものです。よって損する人、得する人がでますが、万が一の時のリスクは減らすことはできます。保険は儲けるものではなくリスクを減らすものであり、リスクがない人はそもそも加入する必要はないとも言えます。
生命保険について話を続けます。「種類がいろいろありそうで複雑」と思った方、次の2つの分け方のみ覚えておいてください。
【保険金の支払いのタイプ・・・4つしかありません】
①終身タイプ・・・保障が死ぬまで続きます。確実に保険金が受け取れます。
②定期タイプ・・・一定期間だけ保障されます。保険金が受け取れない(払った保険料が掛け捨てになる)こともあります。
③養老タイプ・・・死亡した時、保険期間が終了した時のいずれかで確実に保険金が受け取れます。
④年金タイプ・・・貯金に似た保険で、積み立てたお金を元に毎年年金を受け取ります。ただし、積み立て終了前に死亡した時はそれまでに払ったお金が戻ります。
【保障のタイプ・・・大きく4つ】
①医療保障・・・病気やケガによる入院、手術、通院などに備える保険
②死亡保障・・・遺された遺族の生活費や葬式代などに備える保険
③介護保障・・・要介護状態に備える保険
④老後保障・・・老後の生活費に備える保険
これらはいずれも公的保険でも保障されていますが、それだけでは不足する、あるいは公的保険の対象外(例えば公的な介護保険は40歳以上が加入)を補うのが民間保険となります。
このポイントを知っているだけでも加入の判断には役に立つかと思います。生命保険の加入は「公的保険で足りない分を補う」が基本です。足りない額がいくらか、もし判断が難しいようであればFPにご相談ください。
※写真は石塀小路にて(京都市東山区)
2017年04月17日 05:38