colour-pencils-1515046

HOMEブログページ ≫ 退職金の世間相場はどれくらい ≫

退職金の世間相場はどれくらい

大文字山・火床
人事院が2015年度に退職した国家公務員が受け取った退職手当が、民間の平均に比べて78万円上回ったと発表しました。サラリーマンにとって第二の人生を設計する貴重な退職金、いったい世間相場っていくらくらいなんでしょう。少し調べてみました。

まず、退職金は毎月支払われる給与と違い法律的に事業主に支払いの義務はありません。「払う払わない」「払う場合にはいくら払う」というのはすべて企業毎の自由ですが、実態として、約75%の企業で退職金の制度はあります。制度がある場合には、会社の就業規則や退職金規定に定められていますので、もし自分の会社の退職金制度が気になる人は一度確認してみるとよいでしょう。しかし、会社によっては計算方法等が詳しく規定されていない場合があるのも実態です。
では、厚生労働省が「就労条件総合調査」で公表している世間相場を見てみましょう。いずれも勤続20年以上かつ45歳以上の平均になります。

◆定年退職時の退職金の平均額
学歴・業種 退職金
大卒(管理・事務・技術職) 1,941万円
高校卒(管理・事務・技術職) 1,673万円
高校卒(現業職) 1,128万円


◆会社都合退職時の退職金の平均額
学歴・業種 退職金
大卒(管理・事務・技術職) 1,807万円
高校卒(管理・事務・技術職) 1,573万円
高校卒(現業職) 1,004万円


◆自己都合退職時の退職金の平均額
学歴・業種 退職金
大卒(管理・事務・技術職) 1,586万円
高校卒(管理・事務・技術職) 1,159万円
高校卒(現業職) 784万円


次は、定年退職者の勤続年数ごとの平均です。
◆大卒(管理・事務・技術職)
勤続年数 退職金
20~24年 826万円
25~29年 1,083万円
30~34年 1,856万円
34年以上 2,156万円


◆高校卒(管理・事務・技術職)
勤続年数 退職金
20~24年 505万円
25~29年 692万円
30~34年 938万円
34年以上 1,965万円


◆高校卒(現業)
勤続年数 退職金
20~24年 433万円
25~29年 603万円
30~34年 856万円
34年以上 1,484万円
※いずれも厚生労働省「平成25年就労条件総合調査結果の概況」より抜粋
 
みなさんの会社と比べてどうでしょうか。個人的な意見ですが、定年退職時と自己都合退職時の差が意外に小さく感じます(定年退職10に対し、自己都合退職8程度)。あくまでも平均値として見ないといけない数字ですが、自己都合退職時には3~5割程度、あるいはそれ以上減額する企業もあることを考えると、この差は意外です。

さて、最後に退職金に係る税金ですが、勤続年数20年目までは勤続年数×40万円、21年目以降は勤続年数×70万円までは非課税になります。例えば勤続年数30年の場合、20×40万円+10×70万円で1500万円までは非課税です。また、非課税額を超えた場合には、超えた額の2分の1が課税対象となります。先ほどの例でいえば、仮に退職金が2000万円だった場合、(2000万円ー1500万円)÷2で250万円が課税されることになります。また、退職金に関する所得税は他の所得とは別枠で計算されるため、結構おトクになります。

「まだまだ退職金なんて関係ない」ではなく、自分の会社の退職金の仕組みくらいは知っておいても無駄ではないと思いますよ。

「退職金の減額はできる、できない」もご覧ください

※写真は大文字山の火床(京都市左京区)・・・送り火のとき、この上に護摩木を組みます
 


2017年04月21日 08:25
FP・社会保険労務士事務所  つくるみらい
ファイナンシャルプランナー一柳賢司

ファイナンシャルプランナー
社会保険労務士
マンション管理士
一柳 賢司

TEL:050-3580-0300

受付時間

月曜~金曜 10:00~18:00
土曜 10:00~12:00

定休日:土曜午後・日曜・祝日

お問い合わせはこちらから≫

モバイルサイト

FP・社会保険労務士事務所 つくるみらいスマホサイトQRコード

FP・社会保険労務士事務所 つくるみらいモバイルサイトへはこちらのQRコードからどうぞ!