続・マイナンバーカード
この2ヶ月ほどの間で新たに交付されたのは率にして0.6%、枚数で約76万枚です。単純計算ですが、このペースでは、全国民に交付されるまでに27年もかかることになります。仮に半数が交付申請したとしても13年弱、やはり何か必要性なり、メリット感といった付加価値を持たせないと一気に拡大とはいかないようです。
マイナンバー制度の目玉の一つにマイナポータルがあります。これは、パソコンやスマホ、タブレット等で行政からのプッシュ型の情報を受け取ったり、税金の支払い、公的書類の申請・受取り、利用された個人情報の確認などができるサービスです。このうち、個人情報の確認とは、自分の個人情報がマイナンバーを使って照会や提供された履歴を確認することができるものです。これにより、自分の個人情報がどのように利用されているかを知ることができます。
なお、マイナポータルは今年の夏ごろから試験運用を開始し、秋から本格運用するスケジュールとなっています。当初のスケジュールからは相当遅れましたが、このマイナポータルが始まることで、もしかしてマイナンバーカードの普及が広がるかもしれません。というのも、マイナポータルを利用する際の認証として、マイナンバーカードをICカードリーダライタで読み込む必要があるためです。
でも一つ気になりますね、そうICカードリーダライタが必要であるということです。今は価格も下がり、3,000円前後でも購入可能ですが、いざ購入するとなるとどうでしょうか。かつて、平成19年から平成24年までの間、ICカードリーダライタを使ってe-Taxにより確定申告をすると、1回だけ「電子証明書等特別控除」として3,000円の控除を受けることができました。今は廃止されている制度ですが、マイナポータルでも使える制度ではないかと思います。もしかしたら、似たような控除制度が設けられるかもしれません。
前職で1年間、マイナンバー関連のシステム設計にかかわったこともあり、個人的に関心の強い制度です。今後も何か動きがあれば取り上げたいと思います
※写真は薬師寺境内にて(奈良市西ノ京)
「マイナンバーカードの市町村別交付枚数等の公表について(5月15日)」についての総務省の資料はこちら
2017年06月20日 04:58