国民健康保険料の通知書は届いていますか
各市区町村によって違いはありますが、多くの市区町村では6月中旬から加入者へ通知書を発送しています。そして、通知される保険料の計算方法や保険料率も各市区町村によって異なるため、同じ条件でも保険料は結構大きな差となります。
まず、国民健康保険料を計算する基準は大きく4つあります。
①均等割・・・世帯単位で「国民健康保険の加入者となる人の人数」に応じて算定される
②所得割・・・世帯単位で「国民健康保険の加入者となる人の所得合計」に応じて算定される
③世帯割・・・1世帯ごとに算定される。平等割ともいいます
④資産割・・・固定資産税の納税額等を基準に算定される
組み合わせに違いはありますが、①~④で算定した額を合計して世帯単位で保険料を計算します。
なお、①~④は、さらに【1】基礎分、【2】支援金分、【3】介護分の3つに分けて計算しています。【1】基礎分とは国民健康保険料、【2】支援分とは後期高齢者医療制度への拠出金、【3】介護分とは介護保険料となります。
例えば京都市の場合、
➀均等割
基礎分は加入者数×25,810円、支援金分は加入者数×8,160円、介護分は40歳~65歳の人数×9,120円
②所得割
基礎分は世帯所得×8.67%、支援金分は世帯所得×2.17%、介護分は40歳~65歳の所得×2.53%
③世帯割
基礎分は18,120円、支援金分は5,730円、介護分は4,810円
これらの金額を合計したものが保険料として通知されています。
「保険料は家族構成や所得が同じ条件でも市区町村によって差がある」と書きましたが、実際にどれくらい違うのか、近隣の市でいくつか試算してみました。
試算の条件は、4人世帯で世帯主42歳収入300万、配偶者42歳収入60万、子ども18歳、15歳としました。
- | 保険料 | |||
---|---|---|---|---|
- | 【1】基礎分 | 【2】支援金分 | 【3】介護分 | 合計 |
京都市 | 267,351円 | 85,467円 | 67,374円 | 420,192円 |
大阪市 | 237,622円 | 84,429円 | 68,081円 | 390,132円 |
神戸市 | 371,641円 | 116,699円 | 99,928円 | 588,268円 |
大津市 | 223,830円 | 74,670円 | 56,880円 | 355,380円 |
※国民健康保険計算機(http://www.kokuho-keisan.com/)試算結果より引用
(注)上記はあくまでもサンプルとして求めたもので、詳細は各市区町村で確認してください
保険料は各区市町村の事情によって異なるということが上記の例でも分かります。全国で比較すると、最も高い市区町村と最も安い市区町村では2倍以上の開きがあります。できるだけ安いに越したことはないのですが、これだけの為に引越しはなかなか難しいですよね。
ただし、もし同じ住居に住民票上の別世帯が同居している場合、これをまとめて1世帯とすると、世帯割を抑えることは可能です。もし、そのような世帯があれば検討されてはいかがでしょうか。
※写真は豊国神社・唐門(京都市東山区)
2017年06月27日 08:27