「会社探し」それとも「仕事探し」
さて就活生の皆さんは、「就職活動」「就社活動」のどちらのウェイトを置いた活動をしましたか、もしくは今していますか?
別にどちらか良い、悪いを言うことをここでお話しするつもりはありません。
「昔から好きだったこの製品を作っている会社に入りたい」「世界のトップメーカーである会社に入りたい」という理由ももっともです。
「自分の得意分野を活かした仕事ができる会社に入りたい」「子どもの頃から憧れだった制服を着てこの仕事がしたい」という理由もまた同じです。
でもどうでしょうか。自分がこれからずっと続けていくのは仕事なんですよね。自分が就いた職業が好きであれば、おそらく会社(企業名)がどこかということは大した問題ではないように思います。逆に会社を第一にすると、ちょっとしたことでその思いは冷めてしまいがちです。
少なくとも私の経験上、今まで仕事でご一緒した人で魅力的な方は、会社が好きな人よりも自分の職業が好きという人でした。そういった人は、少々語弊はありますが、「好きな仕事ができれば会社は選ばない」という考え方が強いと思います。
ただ、幾ら自分のやりたいことがあっても、会社という組織の中では最初からそれができる人は一握りの人かもしれません。でも、それができる可能性のある組織であればある意味で、「仕事さがしの就職をした」といえるのではないでしょうか。あとはいつかできるように自分を磨いておきましょう。そしてもしできなければ、捲土重来、蓄えたスキルを持って、やりたいことができる環境に自分の身を置きなおせばよいのです。
私自身も昨年会社を退職し、フリーランスになってこの半年、同業者だけでなく、いろいろな士業の方にお会いしました。その折に思うのは、みなさん好きでその仕事をされていることです。そんな環境に自分の身を置いていることは、本当にありがたいことだとつくづく感じています。
「就社」と「就職」、果たしてどちらが自分にとってよいのでしょうか。
就活生のみならず、一度ふと自問自答してもよいのでは。
※写真は吉田山より真如堂本堂と三重塔(京都市左京区)
2017年06月30日 09:10