京都市はラスト1%のうちの一つ
7月19日の京都市のホームページ、次のプレスリリースがありました。
「京都市では、これまで紙で管理していた戸籍について、平成24年度から5ヶ年計画でコンピュータによる事務処理への移行を進めてまいりましたが、このたび、京都市内全区の戸籍について、コンピュータ化が完了しました」
戸籍とは、人の親族間における身分関係を登録・公証する仕組みです。古来から「家」の考え方が強い日本独特の制度で、欧米諸国にはない仕組みです。法律では、日本国民は全員登録することになっているので、登録されていれば日本国民という証明になります。
電子化の始まりは、平成6年の戸籍法改正で戸籍を電子媒体化し、戸籍に関する事務を電子化してもよいということになったことです。分かり易く言えば、「戸籍情報をハードディスクに収納し、パソコンで事務処理をしてもいいよ」となった訳です。国からの財政支援もあり、全国の市町村では電子化が進み、平成27年4月には実に1,896の市区町村のうち,1,866(全体の約99%)の市区町村でコンピュータ化が終了していました。
ということは、京都市は残り30市区町村の中の1つだったということです。なぜこんなに時間がかかったのか、いろいろ調べてみましたが明確な答えを見つけることができませんでした。今回、紙の戸籍から電子化される際に、氏名や住所の漢字が漢和辞典に掲載されている文字に置き換えられています。もしかして、土地柄その手間が大きかったのでしょうか。想像の域を出ませんが。
電子化により、市内ではどの区役所・支所・証明書発行コーナーでも交付されることや、市内での戸籍に関する届け出に戸籍謄抄本を提出しなくてもよいということでは利便性がよくなりました。ただし、一部電子化されていないものは、今まで通り本籍地を管轄している区役所でしか交付されないとのことで注意が必要です。
「京都市の戸籍のコンピュータ化について」はこちら
2017年07月23日 08:09