地震予知はもうしない?
さかのぼること、私が小学生だった頃、いつ起きてもおかしくないといわれた東海地震を予知しようと始まったのが地震予知の始まりです。当時まさに大きな影響があるといわれた東海地方に住んでいたので、子ども心に恐怖心を持ったものでした。
それから40年、膨大な研究費をつぎ込んで、その結果が「予知はできません」ということで、賛否両論いろいろな意見が出ているようです。
でもどうでしょうか、当時に比べれば科学技術も進歩して、当時は予知できるとされていたことが、実は不可能だ、予知はできないということがわかった事は、全く無意味だとは思えません。少なくとも、今後の予算や国民の考え方が、「予知」ではなく、「防災」や「減災」に向かえばいいのではないでしょうか。
「予知」ができると、過信や慢心を持ってしまいますが、起きることを前提にしてその後のことを考え、準備しておく方が、地震に限らず効果は大きいと思います。
実際、何もできていないというこもとありません。例えば気象庁の「緊急地震速報」、100%ではありませんが、少なくとも警報が鳴れば、ほんの数秒でも「防災」への対策を取ることはできるようになりました。また、実際に地震が起きた後の、官民の救援・支援の初動も以前より早くなり、「減災」に役立っています。こういったプラスの部分があることも考えれば、この40年につぎ込まれた研究費も全くムダとは言えないのではないでしょうか。
起きた後に、どうするかを考えておくことが最も大切なことなんでしょうね。
2017年08月28日 09:57