厚生労働省の平成30年税制改正要望事項がアップされました
要望項目は多岐にわたりますが、直接私たちに関係がありそうな項目をいくつかピックアップしてみました。
➀交際費課税の特例措置の延長
企業が取引先との接待や懇談などで使用する費用(交際費)の一部を損金として処理することで、税金の負担を軽減する現行制度の特例措置をさらに2年間延長する。
ちなみに、交際費の損金算入限度額は、
1.上限なく、使った費用の半分を損金算入
2.中小法人については、年間800万円まで全額を損金算入とし、800万円を超える部分については損金不算入
中小法人は、上記のうち1もしくは2を選択できるというのが特例措置としてあるのですが、これを2年間延長するというものです。
②たばこ税の引き上げ
国民の健康を考慮して、消費の抑制を抑えるために税率の引き上げが検討されます。旧3級品の紙巻たばこの税率は平成29~31年まで毎年引き上げられることになっていますが、それ以外のたばこについても検討が行われるのでしょうか。国会では1箱1,000円にするようにとの要望も出ているほど。吸わない立場からすれば個人的にはいいと思いまが、愛煙家の方からすれば辛いお話しかもしれませんね。
③国民健康保険税の軽減判定所得の見直し
国民健康保険税とは、国民健康保険の加入者が負担する費用のことで、国民健康保険料と同義です。市町村にょって保険料としたり、保険税としたりしています。違いがない訳ではないのですが、ここでがその説明は割愛します。いずれにしても軽減措置(5割軽減とか3割軽減など)を行う場合の所得額の見直しを検討するという方針のようです。
まだ、厚生労働省の「要望レベル」なので、今後の税調や国会の審議によって実現の可否や範囲が決まりますが、しばらくウオッチしていきたいと思います。
※写真は京都ハリストス正教会(京都市中京区)
「平成30年度厚生労働省税制改正要望について」に関する厚生労働省の資料はこちら
2017年09月02日 14:13