近くに住むとメリットが受けられる制度があります
それは、UR都市機構(独立行政法人都市再生機構)が提供しているサービスで「近居割」、「近居割ワイド」というものです。これは、高齢者世帯や子育て世帯といった支援を必要とする世帯と、それを支援する世帯が、ともにもしくは一方がUR賃貸住宅で近居を始めた場合に、その家賃を割引くというもの。両方がUR賃貸住宅の場合が、「近居割」、片方がUR賃貸住宅の場合が「近居割ワイド」を利用できます。なお、高齢者世帯とは、満60歳以上の人を含む世帯を、子育て世帯とは、満18歳未満の子・孫等の親族を扶養する世帯が該当します。
ただし、近居が前提となるため、それぞれに条件があります。「近居割」は、2世帯が同じ団地内に住むか、半径2km以内の団地で住む必要があります。また「近居割ワイド」では、全国で指定されている60のエリア内で2世帯が住む必要があります。そして割引となる家賃は、5年間月額家賃の5%で、世帯所得が月に25.9万円以下の場合には20%となります。ただし、上限は4万円までです。
UR都市機構とは、以前は日本住宅公団、都市・基盤整備公団とも言われていましたが、2004年から今の都市再生機構となりました。UR賃貸住宅を借りる場合の大きなメリットは、最近CMも多く見るようになった「礼金ナシ」「仲介手数料ナシ」「更新料ナシ」「保証人ナシ」です。いずれも民間で借りる場合には、大きな負担や手間となるもので、この点は大きなメリットと言えます。また、家賃の支払いでponta(500円で1ponta)を貯めることもできます。
デメリットとしては、物件が団地やマンションといった集合住宅に限定されてしまうことでしょうか。ただし、選択できるプランは多様化していて、昔のように「ちょっと古い物件で融通が利かない」といったイメージは変わってきています。
話は戻りますがこの「近居割」、親のことは心配だけど、子育てを助けてあげたいけど同居はしたくない、といった世代間の距離を少し埋めるにはいい制度です。それで少し経済的もラクになれるというのであれば、選択肢の一つとして考えてもいいかもしれませんね。
2017年09月30日 10:15