メーカーの責任ってこれでいいんですか
さて、今朝の朝日新聞朝刊の記事、「神戸製鋼、強度改ざん」の見出しで1面と社会面に掲載されています。神戸製鋼が他の企業、自動車会社や航空会社などのメーカーに納入するアルミや銅版の納品書にあらかじめ定めた強度を偽っていたとのことです。
「JIS(日本工業規格)は満たしており、法律には反しない」「(安全面での危惧は)お客様がお客様に説明する=納入先のメーカーがそれぞれのユーザーに説明する」というのが神戸製鋼の見解だそうです。要は、「法律には反していないので、説明責任は納入先のメーカーでやってね」ということですか?
神戸製鋼と言えば、社会人ラグビーではかつては7連覇を達成し、また企業としても全国区の優良企業です。製品は安全性が何よりも求められる航空機や自動車をはじめとする多くのモノに使われています。そんな企業がこのような問題を起こし、釈明がこの発言というのでは、何とも残念なことです。
この問題、今後どこまで発展するのか分かりませんが、今回の神戸製鋼や、つい最近の日産自動車の問題など、法律には反する反しないというより、『倫理』の欠如が問題です。これが守られているからこそ、企業間や企業と消費者間の信用・信頼が成り立っているんだと思うのですが。
神戸製鋼のホームページに、KOBELCO3つの約束の一つとして「信頼される技術、製品、サービスを提供します」とあります。もう一度ここに立ち返って、エンドユーザーの安全を最優先に考えてもらいたいものです。
※写真は光澤寺境内にて(京都市中京区)
2017年10月09日 07:44