晴れていても大雨・洪水警報のナゾ
大阪府南部には雨雲レーダーでは全く雲がないのに、「大雨洪水警報」が発令中。
「えっ、周りの地域も含めて雨雲がないのに、なぜ大雨洪水警報が出るの? 画面の更新のタイミングがおかしいの?」と疑問は深まるばかり。気になって、気象庁のホームページを少し調べてみました。
探すことほんの数分、こんな資料を見つけました。
大雨・洪水警報注意法基準の新しい指標
これを見ると、平成20年5月から、といってももう10年近く前ですが、その考え方が見直され、今回のようなことが起こり得るようになったようです。簡単に言うと、
➀住んでいる地域で降っていなくても、あるいは降りやんだ後でも、上流域の降雨の状況によって危害を及ぼす危険性がある場合(流域雨量指数)
②雨が降りやんだ後も、地中にしみ込んだ雨が原因となって危害を及ぼす危険性がある場合(土壌雨量指数)
この2つの観点でも、一定の危険性があれば、「大雨洪水注意報・警報」が発表されるということです。雨が降っているいないだけではなく、それまでに降った雨による災害の危険性の有無も判断基準になっているんですね。
でも、この基準を知らない人からすれば、「天気もよく雨も降っていないのに・・また降るんかな~」で終わってしまいます。災害の危険性からすれば、むしろ実際に雨が降っていない状況で、身近に危険を感じることができない分、緊急性が高いのではないでしょうか。もう少し直接危険性が伝わるように「土砂災害警報」とか、「土砂災害注意報」の方が分かり易いような気がします。
ちなみに、気象庁のホームページによると、現在発表される気象に関する警報は7つ、「大雨警報」「洪水警報」「大雪警報」「暴風警報」「暴風雪警報」「波浪警報」「高潮警報」
そのうち、「土砂災害」に関する警報が加わるかもしれません。
※写真は西本願寺・龍虎殿(京都市下京区)
2017年10月25日 06:57