控除証明書が届く時期です
会社員の人の多くは、年末になると、会社で年末調整という手続きを行います。これは今年1年の所得に対する所得税と来年の住民税の基礎となる「課税所得」を確定する作業です。必要な書類を提出することで、会社がまとめて作業をしてくれます。
この「課税所得」とは、今年1年の給与や賞与の総額から様々な控除をして、最終的に残った金額となります。もっとも一般的な控除としては、必ず全員一律で控除される基礎控除(38万円)と給与所得控除(65万円)です。他に厚生年金保険料や健康保険料として払った金額の全額を控除する社会保険料控除、配偶者がいる場合には配偶者控除、扶養家族がいる場合の扶養控除など全部で14種類あります。
その中で、生命保険に加入している場合には生命保険料控除、火災保険や地震保険に加入している場合には損害保険料控除を利用することができます。ただし、全額が控除となる社会保険料控除と違い、生命保険料控除と損害保険料控除には限度額があります。社会保険料が強制加入であるのに対して、民間の生命保険や損害保険は任意加入であることや、全額を認めると税金対策になりかねないということがその理由です。
この生命保険料控除や損害保険料控除を利用する際に、その金額を証明するのが、冒頭でお話しした「控除証明書」になります。保険会社が、「この人は今年1年間、これだけうちの会社に保険料を払ってくれたよ」という証明をしてくれているのです。
今年初めて控除証明書が届いた人は、年末調整の時に会社に提出する必要があります。紛失時には再発行はできますが、それだけ手続きが遅れることになるので注意しましょう。
ちなみに、国民年金保険料の控除証明書は、10月31日に発送する旨が日本年金機構のホームページに掲載されていました。私は初めて受け取ることになります。そろそろ確定申告に向けて準備をしないと。
2017年10月26日 09:09