「業務削減」、3大メガバンクの視線は同じ方向?
その記事とは、みずほフィナンシャルグループと三菱UFJ銀行の「業務削減」に関するもの。奇しくも三井住友銀行も今年の4月から業務削減を進めています。その方法として、無駄な、あるいは重複する業務の見直しや業務のペーパレス化等がありますが、メインはシステム導入によるIT化で、人の業務を減らすことです。システム化には膨大な初期投資と運用コストが必要ですが、長い目で見ればメリットの方が大きいという判断があるのでしょうね。
今や以前は窓口でしかできなかった手続きの多くが、ATMやインターネットを利用していつでも、どこにいてもすることができます。つい最近、所用で銀行に行った際、「カードローンの申し込みが、すべてネットでできるのでお手軽です。是非お願いします」と窓口で勧めらた程です。それだけ、窓口業務も減っているのでしょう。実際に銀行窓口に行く人、確かに減っていると感じたことありませんか。
IT化で人の事務を削減することは、人件費削減だけでなく、今後より厳しくなる労働者の確保も背景にあるかと思います。先の3つのフィナンシャルグループは、それぞれ例年2,000人前後を採用していますが、今後も同様の採用が維持できるかわかりません。そういったことも視野に入っているのかもしれません。
ちなみに現在の従業員数は、それぞれ各社のホームページによると、みずほフィナンシャルグループは59,179人、三菱UFJ銀行が34,276人、三井住友銀行が29,283人。業務削減に見合った従業員の削減ではリストラはぜず、定年退職や新規採用数の縮小でスリム化を図るとのことです。利用者の立場からすれば、「コスト」は落としても「サービスの質」は落とさないでいただきたいものです。
※写真は奥渓家住宅の長屋門【京都市有形文化財】(京都市上京区)
2017年10月30日 05:39