今、全国の自治体が「強化月間」として取り組んでいます
この記事を読んでいる多くの方にはおそらく無縁ではないかと思いますが、その名も「税金の滞納整理強化月間」、滞納されている市税の督促・徴収を強化しようというものです。今、「滞納整理強化月間」とキーワードを入力してネット検索をすると、多くの市町村が取り組んでいることが一目瞭然です。また宮城県のように、「宮城一斉滞納整理強化月間」として、県と市町村が連携して取り組んでいる自治体もあります。
対象となる税金は、市県民税・固定資産税・都市計画税・軽自動車税・国民健康保険税といった都道府県や市町村が課税権者として徴収する税金。これは、道路整備、上下水道といった社会インフラや、教育、保健・衛生、警察、消防などのさまざまな行政サービスの財源となるもの。滞納分を徴収することは、公平性の観点からも必要ですが、では「何故この時期なのか」という単純な疑問がふつふつと涌いてしまいました。 明確な理由となるかはわかりませんが、大阪市のホームページにこんな記載があります。
「大阪市では、12月が民間企業の賞与の支給や商慣習などにより、市税の納付につながりやすい環境にあることから、毎年12月を市税の滞納整理強化月間として、各市税事務所等において自主納税の推進と滞納整理に取り組んでいます」
(大阪市ホームページhttp://www.city.osaka.lg.jp/zaisei/page/0000412884.htmlより一部抜粋)
確かにこの理由、一理ありますね。
この時期、滞納者のもとには、行政の担当者が電話連絡や直接訪問によって納税を催促したり、さらに給与や銀行預金・自動車・不動産の差し押さえにより、強制徴収となる可能性もあります。サラリーパーソンの場合、住民税は源泉徴収されていますが、軽自動車税や固定資産税は金融機関やコンビニで納付しているケースもあります。未納の場合、先ず督促状が届いているはずですが、ついうっかり他の郵便物に紛れて片隅に追いやってしまったものはないか、確認してみましょう。
ちなみに、総務省の資料によると、自動車や二輪車を差し押さえるとき、「タイヤロック」という装置を用い、利用できない状況にして督促を促すそうです。その結果、数日以内に納付もしくは納付を承諾する効果があるとのこと。平成27年度には、実際に37都道府県、244市町村で行われており、そういえば以前、差し押さえられている状態の車を見たことがあります。
ふと思ったのですが、11月~12月に実施される理由、賞与支給や商習慣というだけでなく、新年を迎えるにあたっての気持ちの面もあるのかもしれませんね。
※写真は甲子園浜にて(兵庫県西宮市)
2017年12月06日 05:37