出産費用の医療費控除を忘れていませんか
では、それはいったいどんな場合か? 昨年家族が増えた、つまり出産に関する支出があった人です。出産に関して支出した医療費には公的医療保険が使えず、全額自己負担であることはよく知られていますが、かかった費用については、確定申告をすることで医療費控除をうけることができます。では、その対象となるのはどんな費用かというと、
➀妊娠と診断されてからの定期検診や検査などの費用、また、通院費用
②出産で入院する際に、電車、バスなどの通常の交通手段によることが困難なため、タクシーを利用した場合のタクシー代(実家で出産するために実家に帰省する交通費は対象外)
③病院に対して支払う入院中の食事代(外食は対象外)
☞国税庁のホームページより抜粋
妊娠と診断されてからの定期検診や検査などの費用は、公費助成があるため負担は軽減されますが、毎月1回定期健診に通えば、交通費はそれなりにかかっていたのでは。領収書がなくても家計簿等の記録があって説明がつくのであれば、確定申告をしてみてはどうでしょう。
また、分娩に伴う医療費については公的医療保険から「出産育児一時金」もしくは「配偶者出産育児一時金」として一律42万円が支給されます。医療費控除の対象となるのは、これを超える部分、つまり「分娩についてかかった医療費-42万円」が対象となります。ちなみに、異常分娩で治療が必要となった場合には、一般の病気やケガの治療と同様に公的医療保険の対象となり、自己負担が3割となります
医療費控除を受ける場合は、年末調整でいったん支払った所得税を返してもらう、いわゆる「還付申告」になります。この還付申告の対象期間は過去5年間となっていますので、5年以内の出産や他の病気・ケガににともなう費用について申告が可能です。心当たりの方は確認されてはどうでしょうか
※写真は昨日の賀茂川・葵橋界隈にて(京都市北区)
2018年01月15日 04:57