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採用試験のときに提出を求めるものとは

石垣の間から(20180118)
世の中の企業は、採用試験で応募者に何の提出を求めているのでしょうか。

普通に思いつくことといえば、履歴書・成績証明書・卒業見込証明書といったところでしょうか。よく健康診断書の提出を求めることもありますが、厚生労働省の指針では「応募者の適性と能力を判断する上で必要のない事項を把握する可能性があり、結果として、就職差別につながるおそれがある」ということで、提出を求めないことを推奨しています。また、戸籍抄本・住民票や住宅付近の地図についても同様です。

では、自社のことをどれくらい知っているか、自社の製品やサービスををどれくらい持っているか、使っているかを採用試験の段階で求める企業はどれくらいあるんでしょうね。例えば、航空会社ならどれくらいマイルが溜まっているか、通販会社なら購入履歴を提出させるとか、携帯電話会社なら自社の契約者であるかどうかなど。もしこういった観点が採否に影響があるとしたら、就職する相当前から考えながら生活しなければなりません。同業種で複数社の採用試験を受ける場合には大変です。

今週日曜日(14日)の朝日新聞朝刊にこんな記事がありました。
「採用試験で年金番号を要求」
日本年金機構が採用試験の際に、すべての受験者に対して基礎年金番号の提出を求めているという内容です。その理由は「年金制度の理解を確認するため」。学生には「学生納付特例制度」によって保険料の納付が猶予される制度がありますが、こういった制度を理解して、実際に利用しているかを確認することが目的とのことです。日本年金機構の考え方も間違っているとは思いません。年金制度に感心を持ち、熟知している人が職員となった方が、ゆくゆくは我々にとってもメリットがあります。ただし、受験者全員にその提出を求めて、実際に制度を利用しているか否かをチェックすることには少し違和感を感じます。

もし、それが採否の基準になっていたら、納付特例を利用せずなんらかの都合で未納となっている人は、日本年金機構を受験できなくなるかもしれません。採用後はともかく、採用時点でジャッジすることは、もしかすると逸材を逃してしまうかもしれません。採用試験では、知識として問えばいいのではと思うのですが。

少なくとも、民間企業で自社製品を利用しているか、購入しているかを採用試験で確認するという話は聞いたことがありません。みなさん、どう思われますか。


2018年01月18日 05:47
FP・社会保険労務士事務所  つくるみらい
ファイナンシャルプランナー一柳賢司

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一柳 賢司

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