2040年、誰と一緒に住んでいますか?
先頃、国立社会保障・人口問題研究所が公表した資料では、この質問に対して「一人で住んでいます」という世帯が4割にもなると想定されています。その一方で、昔は当たり前であった夫婦と子どもの世帯は全体の2割、少子化や都市部への人口集中の影響なんでしょうか。
その中で、おそらくもっとも深刻な数字は、高齢者の一人暮らし世帯の増加。2040年、65歳以上の男性の独居率は20%、同じく女性は25%、こちらは未婚率の上昇や高齢化がそのまま数字に表れてきているのでしょう。高齢者の単身世帯は、病気や事故、災害があったときの対応をどうするかといった問題がまず思い浮かびますが、もう一つ大きな問題を含んでいます。
それは、衣食住のうち「住」にかかる費用の負担が大きくなること。持ち家あればまだ負担は少ないかもしれませんが、賃貸であれば一人の収入、主に年金でその負担をしなければならないということになります。平成27年の年金受取額は、夫婦二人で19万3000円、独身では11万1000円、一方で統計局の資料では全国の賃貸住宅の平均家賃は5万5千円、地域差がありますが、独身の年金額ではなかなか厳しい数字です。今後、高齢者の独身世帯の増加は、もしかすると住居問題に繋がるかもしれません。
単身世帯が増えることで、一世帯あたりの人数も減少します。2015年には2.33であったものが、2040年には2.03。世の中の家には、高齢者もしくは実家を出た若者が一人で住む世帯か、夫婦二人の世帯しかなくなってしまうのでしょうか。なんかちょっと寂しい気がしますね。
2018年01月24日 06:10