電子申請と窓口への持参、それぞれにメリットあり
研修の主な内容は、e-Gov(イー・ガブ)の電子申請システムを利用するにあたっての基礎的な知識に関するもの。社会保険労務士の業務の一つに、「社会保険や労働保険に関する書類の作成および届け出代行」があります。一般的には、所定の用紙に必要事項を記載して、事業主の署名捺印、社会保険労務士の署名捺印の上、所管の役所に届け出ます。提出先は、その多くは事業所の所在地を管轄する労働基準監督署であったり、年金事務所やハローワークとなります。エクセル等で作成できるものもありますが、何より持参する場合には、それなりの時間とコストがかかってしまいます。
これを電子申請で行えば、いつでもどこでも書類を作成(入力)し、提出することができます。わざわざ役所に出向く必要がなくなるため、その時間を別のこと、例えば顧問先への訪問回数を増やしたりすることができます。利用することによるメリットは何よりも時間が節約できるというところでしょうか。
ところが、実態として利用率はまだまだ低い、最新の数字でも全体の30%弱とのこと。すべての申請が電子化されているという訳ではない、というのも理由としてあるのかもしれませんが、私が思うところを一つ。それは対面で提出することのメリットもある、というところではないかと。実際、労働基準監督署や年金事務所に行ったときには、担当の方と挨拶をし、少なからず情報収集ができます。私の場合は、1年目ということで、行く先々が初めてということも多く、貴重な機会でもあります。
とは言え、元SEとしてIT化の進むこのご時世に、いつまでも無関心でいる訳にも行きません。要は使い方、ケースバイケースで、従来通りの持参と電子申請を使い分ければいいんでしょうね。何よりも顧問先と自分自身にメリットがあればいいわけですから。
何はともあれ、まずは電子申請に不可欠な「電子証明書の取得申請」をすることにします。
※写真は行願寺境内にて(京都市中京区)
2018年02月02日 06:01