最近起こった2つの出来事の共通項
それは、それぞれが新コーチを迎えてから大きく伸びた結果であることです。女子スケートのナショナルチームは、前回のオリンピックが終わったあとにオランダから今のコーチを招き、大坂なおみ選手は、元世界ランク1位の選手を育てたコーチを昨年12月に迎えたとのことです。
「それはたまたまだよ」という意見もあるかもしれません。でも「たまたま」で、オリンピックや4大タイトルに続くレベルでの大会で優勝することは、偶然ではあり得ないのではと思います。
もちろん、コーチの力だけではなく、結果を出した選手の力によるところもありますが、人をやる気にさせて長所を伸ばし、短所を改める。メンタル面とフィジィカル面を管理するコーチの力量もまた必要不可欠です。そういった力量をもったコーチと選手が上手くかみ合ったときに、相乗効果が出るんでしょうね。
これは何も、スポーツに限ったことではありません。私たちの身の周りでも同じようなシチュエーションは沢山あります。会社やバイト先、学校や地域の集まりなど、おおよそ誰かが誰かに教えるという場においては、同じではないでしょうか。ではそんなとき、何が大事か? よく言われることですが、私はやはり「ティーチング」ではなくて、「コーチング」ではないかと思っています。一方的に自分の経験やスキルを説明する(教える)のではなく、双方向のコミュニケーションによって、動機づけをしたり、気づきの機会を与えたり、一緒に考えたりすることが必要なのではと思います。
例えば会社組織の中で、自分の成功論=正しい仕事の進め方として、一方的に教える上司や先輩のもとで、それ以上の力量の部下が育つことはありません。仕事の一つの進め方として、成功体験を話すことも必要ですが、考える機会を与える、意見を聞く、一度部下や後輩に任せてみるということがなければ人は伸びませんよね。
みなさんの会社の上司や先輩は、部下や後輩にコーチングをしていますか?
※写真は清水道にて(京都市東山区)
2018年03月22日 15:24