京都市が「災害時帰宅困難者ガイドマップ」をリニューアルします
それによると、今までは市内の地域別、「清水・祇園地域」「嵯峨・嵐山地域」「京都駅周辺エリア」として作成されていたマップを纏め、リニューアルされたものです。「帰宅難民」や「帰宅困難者」という言葉は、2011年の東日本大震災のときに首都圏で一時数百万人単位で発生したことが印象に残っています。京都市の想定は、人数こそ37万人と東日本大震災の数十分の1ですが、その困難者の構成がもしかして問題なのかもしれません。
その構成とは、就業者18万人・通学者6万人に加え観光客が13万人と見込まれること。万が一の時、就業者は企業(会社)内で、通学者は各学校で一時的に避難・待機が可能でしょうが、観光客をその時にどこで収容するのでしょう。
その避難先としては、緊急避難広場としては清水寺や二条城などの世界文化遺産や人気観光地の広場、一時滞在施設としてはホテルや旅館のロビーや宴会場などが想定されています。こういった施設が利用されるのは最もなことですが、一市民として少し気になるのが、急増している民泊施設に滞在している外国人観光客。民泊施設それぞれが地域社会の中に入りこんでいるため、少なからずその地域で受け入れざるを得ないのではないのでしょうか。
京都市は小学校の学区を単位とした地域ごとに自主防災会組織があり、避難訓練や非常食の準備などをしています。が、観光客への対応まで検討している自主防災会はほとんどないのではないかと思います。京都市から今後各自主防災会に何らかの情報提供やそのときに備えたマニュアルなどが提供がされると、今回のリニューアルがよりよくなるように思います。
それ以上に、「何かあったときはお互いさま」という気持ちが何より必要なことですが。
※写真は八坂神社境内にて(京都市東山区)
2018年04月22日 23:47