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中途入社した月の給与が思わぬ少ないナゾ

真如堂にて(20180427)
今の時期は人の異動の多いとき。4月から新入社員として働く人、新しいパートやアルバイト先を見つけて仕事を始めた人など、いろいろな人がいますが、その中でちょっと想定外のことが起きるかもしれない人がいます。

それは、月の半ばで今後一定期間を超える見込みのもとに仕事を始めた人達です。そのどこに想定外が潜んでいるかというと、それは当月末〆・翌月払となっている場合の給料が少なくなる、あるいは給料がなくなってしまう人がいるかもしれないということ。

その理由は、健康保険や厚生年金に加入した場合の社会保険料にあります。両保険とも週20時間・1年以上継続して働き、月の収入が8万8千円以上となる見込みがある場合に加入する必要があります。その保険料計算の基礎となる「標準報酬月額」は月給を前提に決められ、徴収される保険料の日割はされません。よって、仮に月給16万で採用された人は、中途入社により入社月の給料がいくらであっても、社会保険料はあくまでも16万を前提に計算され、1月分まるまる徴収されることになるのです。

例えば月給16万(日給8000円×20日)の条件で採用されたAさんが、中途入社によってその月は3日しか勤務しなかったとします。翌月支給日に受け取った給与明細の総支給額は、24,000円。しかし社会保険料は標準報酬月額を16万として算定され、健康保険料は8,016円(京都府の場合)、厚生年金保険料は14,640円となり、社会保険料だけで22,656円。他に所得税や雇用保険料を控除すれば、実支給額はもう雀の涙ほどになってしまいます。

「えっ~、そんなに」となっても、社会保険料の日割はしないと法律で規定されているため打つ手はがありません。もしこういった事態を避けたいのであれば、入社日は毎月1日にするのがベストです。でも社会保険の恩恵を受けるというメリットもあるわけで、一概に無駄とも言えませんが。

※写真は真如堂にて(京都市左京区)

2018年04月27日 07:40
FP・社会保険労務士事務所  つくるみらい
ファイナンシャルプランナー一柳賢司

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一柳 賢司

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