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外国人は年金に加入する必要はあるのか?

無鄰菴(20180502)
就業や留学などを目的として、あるいはその家族として日本で生活する外国人は、ひと昔前に比べ、非常に増えてきています。さて、こういった日本国内で生活する外国人は、日本の公的年金制度に加入する必要があるのでしょうか。

その答えは、原則としては日本の公的年金制度に加入しなければなりません。就学を目的とした留学生であれば国民年金の第1号被保険者に、就労を目的とした会社勤めの給与所得者であれば第2号被保険者に、その配偶者は第3号被保険者となります。また第2号被保険者は同時に厚生年金の被保険者にもなります。外国人であっても、日本人であっても、国内に居住していれば何も変わりはありません。

でも、永住者はともかく、留学生や企業勤めの給与所得者はいずれ自国に帰るということになります。この場合、滞在期間が短期で受給資格を得るまでになっていない場合、保険料の掛け捨てということにもなりかねません。そこで国民年金・厚生年金ともに、6ヶ月以上保険料を支払い、出国から2年以内に請求することによって、支払った保険料の一部が帰ってくる「脱退一時金」という制度が設けられています。ただし、この脱退一時金を受け取ると、年金には一切加入していなかったこととなってしまいます。

また、日本の年金制度に加入しつつ、自国の年金制度にも加入するとなると、二重に加入することとなり、大きな負担となります。この重複を省く仕組みが、「社会保障協定」。この協定を結んでいる国から日本で働く場合には、日本の年金制度に加入し、自国での年金制度の加入を免除されることになっています。また、5年以内の一時的な日本への派遣については、日本の年金制度への加入がそもそも免除されます。

「郷に入れば郷に従え」とは大げさかもしれませんが、日本に住めば国籍に関係なく、公的年金制度に加入するというのは大原則ということです。

※写真は無鄰菴にて(京都市左京区)

2018年05月02日 07:13
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ファイナンシャルプランナー一柳賢司

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