意外なところにあるバリアに驚きました
今日の開催は今年度の1回目、最初の1時間が勉強会、その後の1時間が交流会といういつものタイムスケジュール。その交流会である患者さんのお話しはちょっと意外な、普段の我々の生活ではなかなか気づけないことでした。
患者さんが入院あるいは通院する病院の床は、バリアフリーであることはいうまでもなく、床に凹凸のない滑らかな作りになっています。滑らかといっても滑るわけでもなく、足腰の悪い、あるいはちょっと体力が落ちている人にとっても「歩きやすい」構造になっているのが常識です。そんな床(地面)に慣れた後に、外の一般的な歩道を歩くと、ある点が非常に気になって歩きにくいということ。それはアスファルトの凸凹も一つの要因ですが、それ以上に気になるのは体が道路側に傾くことのしんどさだそうです。歩道の多くは水はけをよくするため、傾斜をつけて道路側に少し低くなっています。京都市内の大きな通り沿いの歩道はそれなりの広さがあり、それほどその傾斜は気にならないそうですが、細い通り沿いに人がやっとすれ違える程度の狭い歩道では、その傾斜は非常によくわかるそうです。
体が傾くことで必要になるほんの少しの踏ん張り、その積み重ねが疲労になるとのこと。一見何も問題のないようなところにも、意外な「バリア」があるということを考えさせられます。確かに、高齢者や障害のある人が躓く段差はどれくらいかというと、わずか5mmと言われています。おそらくそれ以上ある歩道の傾斜は、大きな負担になるのもわかります。
小さなことかもしれませんが、何も気にすることなく歩くことができるというのは、ありがたいことなのかもしれませんね。
2018年05月16日 17:34