なかったことにするために、こんな手があったとは
愛媛県が国会に提出した、首相とそのお友達である加計氏が獣医学部開設に関して事前に首相官邸で相談し、首相が「いいね」と発言していたとする文書。首相が以前にお友達の獣医学部開設をいつ知ったかについて、国会で発言した内容を覆す内容であっただけに野党やマスコミが大きく取り上げていました。
ただ、この愛媛県の文書の根拠は、愛媛県の職員がその場に居合わせ、議事録として記録したものでははなく、加計学園の学校関係者から聞いたことを記録したもの。推測するに、言った方(学校側)は、「うちの理事長と首相は旧知の仲、学部開設についても直接話をして進んでいる、県としても協力してくれ」、言われた方(県)は、「直接首相にも会ってここまま進んでいるのか」というそれぞれの考えがあったのではないでしょうか。言われた方が記録に残すのはもっともなこと。
そして今回、言った方がこの発言をなかったことにするという妙手?に打ってでてきました。有利に進めるために「会ったことにした」という情報を発信していた、発言の内容が誤りだったと。県の文書が伝聞であることを逆手に取ったようですが、ここまで来ると何でもありといった状況です。
国会での官僚の発言の辻褄を合わせるために公文書を廃棄・改竄したり、首相の発言を正当化するために、言ったことの内容の主旨を変えたりと、一体どこを見てこの方たちは仕事をしているのでしょうか。
誰が本当のことを言っているのか、誰がするべき仕事をしているのかといった簡単なことを追求するために、まだしばらく、無毛な議論が繰り返されるのでしょうね。
※写真は無鄰菴にて(京都市左京区)
2018年05月27日 23:38