労働保険料の年度更新が始まっています
労働保険料の年度更新とは、簡単に言えば労働保険(労災保険と雇用保険)の適用事業所が保険料を納付すること。この納付の方法は、確定精算・概算納付と呼ばれ、それぞれ次のような仕組みになっています。
【確定精算】
昨年度(平成29年4月~平成30年3月)の保険料の精算を行います。昨年の年度更新で概算で納付した概算保険料と、実際に支払った賃金総額から求まる確定保険料との差額を納付します。概算保険料>確定保険料なら差額が還付され、逆の場合には追加納付が必要となります。
【概算納付】
今年度(平成30年4月~平成31年3月)の保険料を概算で計算して納付します。このときに概算保険料のベースとなるのは、昨年度の賃金総額の実績を用います。ただし、賃金総額の大幅な増減が見込まれる、例えば事業の縮小や拡大によって従業員の増減がある場合には、見込の賃金総額をベースに概算保険料を計算し、納付します。
労働保険料の年度更新は、この確定精算・概算納付の繰り返しを毎年行うことです。ただし、適用される保険料率(労災保険料率・雇用保険料率)は変更される場合があり、今年度は労災保険料率が一部の業種で変更されています。また、保険料計算のベースとなる賃金総額にも注意が必要です。労災保険はすべての労働者に支払った賃金総額がそのベースとなりますが、雇用保険は適用対象外や免除となる高齢の従業員に支払った給与は含みません。
ちなみに、今年度も行政協力として京都労働局で年度更新書類の受付・確認業務を担当することになりました。昨年度の経験はありますが、事前の準備は怠らないようにしなければと思います。また、昨年度との大きな違いが一つ、それは自分の顧問先の年度更新書類を作成すること。こちらも重要なお仕事、逆に窓口で指摘されることの無いよう、作成しなければなりません。
作成する側とチェックする側、今年は一人二役。ありがたいことです。
2018年06月02日 15:29