今月と来月支給分の給与明細には違いがあります
住民税は、その年の1月1日に住所がある市町村で、その年の前年の所得に対して課税される税金です。前年の所得に対して課税されるというところがポイントで、学生時代に高額なアルバイトをしていた人は別として、多くの学生は課税所得以下、これが社会人1年目に住民税が課税されない理由です。
そしてこの住民税は、自営業の場合には多くは4回に分けて自主的に納付する普通徴収と、サラリーパーソンの場合には12回に分けて、会社が給与から天引きする特別徴収という方法で納付します。会社には予め5月末までに社員の住んでいる市町村から控除すべき住民税額が通知されてきます(特別徴収税額通知書)。会社はこれを元に社員の給与から住民税を控除して市町村へ納付することになります。
この控除額、1回あたりの税額は1年分を12等分した金額です。単位は100円単位。そのため100円単位で割り切れなかった場合の端数を調整する必要があります。この端数の調整は、6月支給分の給与からの控除額で行われます。
【例】
住民税年額 | ÷12 | 6月分税額 | 7月分以降税額 |
---|---|---|---|
240,000円 | 20,000円 | 20,000円 | 20,000円 |
250,000円 | 20,833円 | 21,200円 | 20,800円 |
簡単に言えば、7月から翌年5月分までの100円未満の端数税額は、纏めて6月分から徴収されるということになります。ここでついうっかりやってしまうのが、給与計算時の控除ミス。全て同じ金額として控除していないか、会社の給与計算担当者だけでなく、個人でも自分の給与明細をチェックしてみましょう。
もっとも、市販の給与計算ソフトなどでは、基礎情報としての住民税の入力欄が、6月分と7月以降分と別れています。そうそう間違えることはありませんが、6月分と7月分の給与明細、並べてみませんか。
※写真は石塀小路にて(京都市東山区)
2018年06月29日 17:28