健康増進型保険が大手保険会社から発売されます
昨日17日、住友生命が健康増進型保険「Vitality」を今月24日から発売することをプレスリリースしました。プレスによれば「Vitality」とは、南アフリカの金融サービス会社ディスカバリーが開発した健康増進プログラムで、既に世界17か国で導入されているもの。住友生命は日本での独占契約を締結し、日本での導入に向けた共同開発を進め、今回発売に至ったとのこと。
従来の保険が、加入時の健康状態によって保険料が決まっていたのに対し、この健康増進型保険では、加入後に保険料が増減します。その条件は健康増進についての取り組みの評価。「保険加入後に保険金支払いのリスクが減るように努力してくれれば、その分保険料を割り引いていきますよ」ということです。もちろん、そういった日々の取り組みで病気になるリスクが減れば、その効果は保険会社だけのメリットではありません。医療機関に行く機会が減ることになれば、医療費の抑制にもつながる訳で、国民全体のメリットになる可能性もあります。
そもそも、加入後の被保険者の健康状態などによって保険料を増減させることができるようになったのは、スマートフォンなどの普及によって個人の情報がタイムリーに集められることによるもの。裏を返せば、日々の健康状態や活動記録といった機微な情報が保険会社に集約されるということです。生命保険会社ではマイナンバーも管理されているだけに、集められた健康状態などの情報と、マインナンバーが紐づかないような厳正な管理が求められます。
ところでこの住友生命から発売される「Vitality」、加入するとVitality利用料として毎月864円、保険料とは別に費用が必要になります。様々な特典を得たり、保険料の割引を受けるには、いままでとは違う手間も必要になります。手数料以上のメリットがあるかどうかは、それぞれの判断が求められそうです。
※写真は三千院境内にて(京都市左京区)
2018年07月18日 10:38