1年で2.3%の増加
最近マイナンバーについてあまり聞かなくなったような気がするのは私だけでしょうか。仕事柄、役所に提出する書面にマイナンバーを記載する欄が増えているという実感はありますが、残念ながらそれ以外ではあまり見聞きすることはありません。
ところで最初は無料で交付されるマイナンバーカードの普及、そもそもどの程度進んでいるのでしょうか。総務省のマイナンバーに関するサイトで数字が公表されています。
公表されている最新の情報では平成30年3月時点で10.7%、1年前に比べて2.3%、数にして約300万枚の増加です。さてこれをどう評価しますか。
制度が始まって2年、実際にカードを持っている人は10人に1人というのはやはりまだまだ普及していないというのが現実でしょうね。一番大きな要因は、取得することによるメリットがあまり広まっていない、まだ実感できるほどのメリットがないということでしょう。役所に行って住民票をとることなんて早々ある訳でもなく、身分証明書としては多くの人は免許証で十分、なかなかマイナンバーカードが取って代わるには難しいといえます。以前にもブログで書きましたが、日常生活で利便性のある機能を持たないと今のままでは普及しないのではないかと思います。
とは言え、マイナンバー制度自体の大きな利点、それは効率化とムダの削減。もっとも効果が大きいのは社会保障制度と税制度の透明性が高まること。国民のお金に関する情報が丸見えになるという指摘もありますが、それによって少なくともムダはなくなります。公共サービスにもっとも必要な、給付と負担の公平・公正が担保されるのであれば、マイナンバーという仕組み自体の有効性はあるのではないかと思います。
マイナンバーカードの話に戻りますが、カードを持つことで「便利になった」という実体験、これがあれば一気に普及は広がるんでしょうけどね。やはり日本人が好きな「ポイントカード」としての一元化ができれば広がるように思うのですが、どうでしょうか。
2018年07月21日 12:08