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失ったものは一大学だけの小さな話ではない

三千院境内(20180808)
前官僚の息子を裏口入学させていたことに端を発して明るみになった東京医科大学のあってはならない問題。大きな損失を生んでいる一面もあるように思います。

当初の報道では、入学試験の結果に対して女子受験生の場合には一律減点、現役男子受験生の場合には一律加点でしたが、ここ数日では3浪以上の受験生についても減点を行っていたとか。女子受験生に対する減点の理由は、出産や育児によって退職や長期休暇を取得することによるというもの。その恣意的な判断があまりに時代遅れで、世間の常識からずれていることは言うまでもありません。

少し見方を変えて。
入試の時点で本来落ちるべきなのに加点によって合格した受験生。もしそのまま何の努力をしないままで適性がなければ医師国家試験で不合格、一方で入学後に足りなかった知識をその後の努力で補って国家試験に合格。いずれにしても国家試験が一つの砦となります。しかし、入学試験で減点によって不合格となった受験生の中には、本来医師になるべく資質のある優秀な人を失っている可能性があります。これは、一大学の都合で済む話ではありません。大きな社会的な損失とも言えます。

また、教育というのは何もその仕事に就く人だけを育てる場ではありません。仮に医師になった人が何らかの事情で退職や休職したとしても、その知識や技術は変わりません。そういった人が社会にいるという潜在的な存在も大きく、この大学の言い分は自大学のご都合だけの小さな話です。

何はともあれ、若い人の将来の可能性を偏った考えと恣意的な行為で摘み取ることだけはしてほしくないものです。


2018年08月07日 16:01
FP・社会保険労務士事務所  つくるみらい
ファイナンシャルプランナー一柳賢司

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