「アドバンス・ケア・プランニング」のことを知っていますか
皆さんは「アドバンス・ケア・プランニング(ACP)」という言葉を聞いたことがありますか。
厚生労働省のホームページから引用すると、アドバンス・ケア・プランニングとは、「人生の最終段階において、本人の意思が尊重され、本人が希望する「生を全う」できるよう、年齢を問わず健康な時から、人生の最終段階における医療・ケアについて考える機会を持ち、本人が家族等や医療・ケアチームと繰り返し話し合う取り組み」のこと。
もう少し分かり易く言えば、最後にどのような医療措置をしてほしいのかを、家族だけでなく、医師や介護従事者との間で話し合い、その意思を共有しておくことです。自分が亡くなった後にどうして欲しいのかを残しておくものに、遺言やエンディングノートがありますが、アドバンス・ケア・プランニングは死に直面したそのときにどうして欲しいのかを考えておくことといったことでしょうか。
ここで重要なことは、家族だけでなくかかりつけの医師や介護関係者もそこに介在すること。高齢化社会が進み、家族や身寄りのいない高齢者は増えています。このような人達にとって意思を伝えられるのはかかりつけ医や、介護サービスを受けている場合の介護スタッフ。これからの時代、とても重要な取り組みであるように思えます。何より、自分の最後が近づいたときにどのような措置をしてほしいのかを伝えておくことは、残された家族にとっては精神的な負担が軽減されます。自分の意思が尊重されることも大きな意義があります。少し考えてみるのもいいかもしれません。
厚生労働省では、医療や介護の現場だけでなく、国民一人一人の生活の中に浸透するようにとの取り組みから、このアドバンス・ケア・プランニングの愛称を募集しています。いずれ当たり前のように見聞きするときが来るかもしれませんね。